ある3けたの整数があります。この3けたの整数ABCの一の位の数と百の位の数を入れ替えて、もう1つの3けたの整数CBAを作ります。
(1)
もとの整数の一の位の数が6と分かっているとき、2つの整数の差を求めると、495になりました。もとの整数の百の位の数はいくつですか。
(2)
2つの整数ABCとCBAをかけたら、答えの一の位の数字が5になりました。AとCの組み合わせは何通り考えられますか。
(3)
2つの整数をかけたら、下の計算のように答えが115245になりました。十の位の数Bはいくつですか。
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(1)
3けたの整数ABCの一の位に6をあてはめるとAB6、それをひっくり返すと6BAになります。
また、この問題で求めたいのはもとの整数の百の位(つまりA)にあてはまる数です。
AB6と6BAの差が495なので、「AB6-6BA=495」を筆算の図に表すと次のようになります。
しかし、たとえ百の位のAに最大の数である9をあてはめたとしても、百の位の引き算の答えが4に届くことはないので、2つの数の差を求めるときは「6BA-AB6」を計算したことが分かります。
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そこで、次のように「6BA-AB6」を筆算の図に表してみると、百の位にある6はAよりも大きいはず(A>6だと百の位の引き算ができない)です。
つまり一の位でAから6を引くときには、Aは6より小さいので、十の位にあるBから1を借りて「1A-6」を計算したら答えが5になったことが分かります。
1A-6=5のとき、5+6=11なので、Aには1があてはまります。
※ Bには0から9までのどれをあてはめてもOKです。たとえば「601-106」でも、「691-196」でも、引き算の答えは495になります。
(2)
「ABC×CBA」の答えの一の位を5にするためには、ABCの一の位にあるCと、CBAの一の位にあるAのかけ算が「5×奇数」または「奇数×5」の組み合わせであればOKです。
仮にA=5の場合、Cは「1・3・5・7・9」からどれか1つを選べばいいので5通りです。
また、C=5の場合も、Aは「1・3・5・7・9」からどれか1つを選ぶので5通りです。
したがって、答えは5×2=10通りです、と言いたいところなのですが、それだと(A・C)=(5・5)を2回数えてしまっているので、答えは10-1=9通りになります。
※ AとCの組み合わせをすべて書き出してみると、(A・C)=(5・1)、(5・3) 、(5・5) 、(5・7) 、(5・9) 、(1・5) 、(3・5) 、(7・5) 、(9・5)の9通りです。
(3)
「ABC×CBA=115245」を次のようなかけ算の筆算の図に表してみると、百の位にあるAとCをかけた答えがだいたい11ぐらいになることが分かります。
また、答えの一の位が5なので、一の位にあるC×Aにはさっきの問題で確認した9通りのうちのどれかがあてはまります。
「A×Cの答えがだいたい11」に最も近そうなのは「2×5」なのですが、それだと答えの一の位が5にはなりません(さっき確認したAとCの組み合わせ9通りの中にもない)。
かといって「3×5」にしてしまうと11を超えてしまってアウトなので、百の位のAとCには「1×5」があてはまることになります。
※ AとCのどちらかが1、もう一方が5。別にどちらでもOK。
つまり、「1B5×5B1」を計算したら答えが115245になったので、後はBにあてはまる数を見つければ作業完了です。
とりあえず、「100×500=50000」だと正しい答えに比べて少なすぎなので、Bに最大の数である9をあてはめてみると、195×591=115245でピッタリ賞なので、Bには9があてはまります。
※ そもそも「200×500」ですら100000で正しい答えに届いてないんだから、Bに大きい数があてはまるのは当然。
ただ、それだと「適当に見つけただけじゃん」と言われてちょっとムカつくので、ここからは理屈っぽく答えを求めてみます。
「1B5×5B1」を次のようなかけ算の筆算の図に表してみると、答えの十の位にある「4」は「1段目のB」と「2段目のエ」を足した数であることが分かります。
また、もしBが偶数なら「1B5×B」の答えの一の位は0になるので、下の図の2段目にあるエは0、そしてBがそのまま4となります。
ただ、145×541の答えはどう考えても10万にすら届かないので、Bには偶数ではなく奇数があてはまることが分かります。
上の図のBに奇数があてはまるとき、「1B5×B」の答えの一の位は5になるので、図の2段目にあるエは5、そしてB+5=14なので、Bには14-5=9があてはまります。
※ 上の図のBとエはどちらも最大値が9なので、B+エの答えは最大でも18。エ=5のとき、B+5=4では式が成立してないので、B+5の答えは14以外あり得ない。
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