立方体から直方体を切り取って、図1のような容器を作りました。この容器の中に水が入っていて、どこからも水はこぼれません。
アの面が正面になるようにこの容器を置くと、図1のように水面は上の面から4.8㎝のところにあります。
アの面が上になるようにこの容器を置くと、図2のように水面は上の面から7㎝のところにあります。
アの面が下になるようにこの容器を置くと、図3のように水面は上の面から4㎝のところにあります。
図1の直線ABの長さは、図3の直線EFの長さの半分です。
次の問いに答えなさい。
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(1) 図2の直線CDの長さを求めなさい。
(2) 図3の直線EFの長さを求めなさい。
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(1)
図1の辺ABは図3の辺EFの長さの半分なので、辺ABの長さを①とおくと、辺EFの長さは次の図のように②と表せます。
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このとき、図2と図3の水面よりも上の部分を真正面から見ると次のような図になります。どちらも横の長さは②で体積も同じなのですが、図2は真ん中で段差ができています。
このままだと図2と図3を見比べてもいまいちピンとこないので、図3を真ん中で縦にスパッと切断して、右半分を積み木のように上に積んでみると、次のような図になります。
上の図2のアとイの体積と図3のウとエの体積は等しいので、図2のイをアの上に積めば高さの合計は8㎝になるはずです。
つまり、図2のイの高さは8-7=1㎝になるので、図2の辺CDの長さ(アとイの高さの差)は7-1=6㎝になります。
(2)
図1と図3の立体を真上から見ると次のようになります。
どちらの立体ももともとは立方体から直方体を取り除いて作ったものなので、図1や図3の横の長さが②なら、たての長さも②になっているはずです。
また、図1のオレンジ色と図3のピンク色の部分が、それぞれの立体の上部にできたすきま(水面よりも上の部分)の底面積なのですが、図1の底面積は図3に比べて緑色の部分だけせまいので、すきまの高さは図1の方が4.8-4=0.8㎝高くなっています。
ということは、オレンジ色の部分にある0.8㎝分の空気を緑色の部分に流し込んでやると、高さは平均化されて図3と同じく4㎝になるわけです。
このとき、オレンジ色の部分の底面積を□㎠、緑色の部分の底面積を△㎠とおいて、すきまの高さを4㎝に平均化する様子を面積図に表すと次のようになります。
上の図のアの部分をウに流し込むことによって、イとウの高さの平均は4㎝になります。
このとき、アの体積とイの体積は等しいので、□㎠×0.8㎝=△㎠×4㎝という式ができるのですが、その式から□:△=4:0.8=5:1という比が求められます。
※ 比の内項と外項の積は等しいことを利用して比を求めました。
オレンジ色と緑色の部分の面積比である5:1をパズル感覚で図に表すと、次のように図1は面積が①の長方形で5+1=6等分されるので、図の?(辺EFの長さもふくむ)はすべて6×3=18㎝になります。
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