2けたの奇数の和を計算する式「11+13+15+・・・+99」を作りました。ところが、1か所「+」の記号を抜かして4けたの数として計算してしまったため、計算の答えが7920となりました。どの数とどの数の間の「+」の記号を抜かしましたか。なお、この問題は解答までの考え方を表す式や文章・図などを書きなさい。
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まずは「+」を1個抜かすとどんなことが起きるのかを、実際の例をもとに確かめてみます。
【23と25の間にある「+」を抜かしてしまった場合】
2つの連続する奇数をAとBとおき、次の図のようにAには23を、そしてBには25をあてはめてみます。
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上の図のように、正しく計算を行えば答えは23+25=48になります。
しかし「+」を抜かしてしまうと、Aにあてはめた23は2300として扱われるので、4けたの数2325になってしまいます。
このとき、Bにあてはめた25はどちらの計算でもそのまま25として扱われているため、答えの差である2325-48=2277は、Aの数を「23」あるいは「2300」として扱うのかによって生じていることが分かります。
※ 2300-23=2277
正しい計算のときのAを[1]とおくと、間違った計算のときのAはその100倍として扱われるので[100]と表せます。
つまり、計算後の答えの差である2277は、Aの[100]-[1]=[99]にあたるので、Aは2277÷[99]=23となります。
・・・なんとなく問題の仕組みを理解したところで、いよいよ本題に突入です。
【ここからが本題】
まずは11から99までの奇数の正しい和を求めて、正解と計算ミスの答えにどれだけの差があるのかを確認してみます。
11から99までの奇数は、全部で(99-9)÷2=45個あります。
※ 1から99までの奇数-1から9までの奇数=11から99までの奇数
このとき、11から99までの奇数の和は(11+99)×45÷2=2475になるので、計算ミスした答えとの差は7920-2475=5445になります。
ここで次の図のように、連続する2つの奇数をそれぞれAとBとおくと、答えの差である5445は、Aにあてはめた2けたの奇数「アイ」が、間違った計算では4けたの数「アイ00」として扱われたために生じたものです。
2けたの奇数「アイ」を[1]とおくと、4けたの数「アイ00」はその100倍なので[100]と表せます。
つまり、その割合の差である[100]-[1]=[99]が、答えの差である5445にあたるので、Aにあてはめた奇数は5445÷[99]=55だと分かります。
以上から、「+」を抜かしたのは55と57の間になります。
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