2つの容器A、Bに食塩水が入っています。Aの食塩水の量はBの食塩水の量の2倍あり、AとBの食塩水をすべてまぜ合わせると、もとのBの食塩水の濃度の3倍になります。また、はじめのAの食塩水に510gの水を入れると、はじめのBの食塩水と同じ濃度になります。
(1) はじめのAとBの食塩水の濃度の比を求めなさい。
(2) はじめのAの食塩水の量を求めなさい。
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(1)
まずは「AとBを混ぜたらもとのBの濃度の3倍になった」を天びん図に表してみます。
Aの食塩水の量はBの2倍なので、Bの重さを①とおくとAの重さは②と表せます。
また、「AとBを混ぜる→Bよりも濃い食塩水ができる」ということは、AはBよりも濃いことが分かります。
したがって、次の図のようにうすい食塩水Bを左側、濃いAを右側に書き込んでみると、重さの比はB:A=1:2なので、支点の左右の長さの比は2:1になります。
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AとBを混ぜたら濃さがもとのBの3倍になったのだから、例えば最初のBの濃さを1%とすると、混ぜてできた食塩水の濃さは1×3=3%になります。
※ この問題は実際の濃度を求めるわけではないので、「もとのB」と「混ぜてできた食塩水」の濃さの関係が3倍なら「2%と6%」でも「3%と9%」でもなんでもOKです。
そのとき、下の図の左のうでの長さである②が3-1=2%にあたるので、右のうでの長さである①は2%÷②=1%、そしてAの濃さは3+1=4%になります。
つまり、食塩水Bの濃さを1%とするとAの濃さは4%になるので、濃度の比はA:B=4:1になります。
【補足】
本当は「もとのBの濃度を①とおくと、混ぜてできた食塩水の濃さは③と表せるので・・・」っていう流れで解くのが普通なんだけど、それだと「重さの比」「長さの比」「濃さの比」のように比が3種類出てきてややこしいので、もとのBの濃度を仮に1%とおいて解きました。
でも、解き方自体はどちらにしても同じです。
(2)
さっきの問題でAとBの濃度の比が4:1と分かったので、もとの食塩水Aの濃さを4%、Bの濃さを1%として問題を解いていきます。
まずは「はじめのAの食塩水に510gの水を入れると、はじめのBの食塩水と同じ濃度になります」を天びん図に表してみます。
ちなみに510gの水は「濃さ0%の食塩水」と考え、次の図のように支点の左側に書き込みます。
このとき、上の図の支点の左右のうでの長さを確認してみると、左側は1-0=1%、右側は4-1=3%なので、うでの長さの比は左:右=1:3になっています。
そして重さの比は長さの逆比なので、左右の重さの比は次の図のように左:右=3:1になります。
つまり食塩水Aの重さは比の①にあたるので、510÷③=170gになります。
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