次の図のように、三角柱ABCの角Bが90度の直角三角形を面にもつ三角柱の形の密閉された容器に水が入っています。この容器を面BCFEが底面になるように置くと水の深さは25㎝になりました。次の問いに答えなさい。ただし、容器の厚さは考えないものとします。
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(1)
面ABEDが底面になるように置くと、水の深さは何㎝ですか。
(2)
辺BEを床につけたまま水面が辺CFと重なるようにかたむけました。水面と辺ABが交わる点をGとしたとき、AGの長さは何㎝ですか。
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(1)
次の図の三角形AGHとABCは、角AGHとGBCがともに直角で、角HAGは共通なので、内角の関係から相似であることが分かります。
また、辺AGの長さは40-25=15㎝なので、三角形AGHとABCの長さの比はAG:AB=15㎝:40㎝=3:8、そして三角形AGHとABCの面積比は3×3:8×8=9:64になります。
つまり、三角形AGHの面積は比の9、ABCの面積は比の64なので、水にぬれた部分(台形GBCH)の面積は比の64-9=55と表せます。
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次の図のように、三角柱の容器を面BCFEが底面になるように(つまり辺BEを軸として)傾けても、三角形ABCの中で水にぬれた部分の面積はさっきと変らないので、
・水にぬれた部分(台形PABQ)の面積→比の55
・上部にできたすきま(三角形PQC)の面積→比の9
・三角形ABCの面積→比の55+9=64
と表せます。
また、上の図の三角形PQCとABCは内角の関係から相似だと分かるので、面積比がPQC:ABC=9:64=3×3:8×8なら、長さの比はPQC:ABC=3:8になります。
つまり、上の図の辺CBの長さは比の8、辺CQの長さは比の3にあたるので、辺QBの長さ(つまり水面の高さ)は比の8-3=5と表せます。
比の8が30㎝なので、比の1は30÷8=3.75㎝、そして水面の高さである比の5は3.75×5=18.75㎝になります。
(2)
三角柱の容器を、次の図のように水面の右側が点Cへ来るまで傾けたときも、上部にできたすきま(三角形CAG)の面積は比の9、そして水にぬれた部分(三角形CGB)の面積は比の55です。
また、三角形CAGの底辺をAG、三角形CGBの底辺をGBとすると、高さはどちらも辺CBになるので、この2つの三角形の底辺比は面積比と同じく9:55になります。
つまり、上の図の辺ABの長さである40㎝を9:55に比例配分すれば、辺AGの長さが求められるので、答えは40×64分の9=5.625㎝になります。
【追記】
最初に水の容積を求めてからうにゃうにゃと求める方法でもいけるんだけど、「容器を同じ軸で傾けてる限り、水にぬれた部分の面積は変わらない」という視点から解いた方が圧倒的に楽だと思います。
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