中学生のグループと高校生のグループが、体育館と廊下を掃除します。中学生のグループが体育館だけを掃除すると30分かかり、廊下だけを掃除すると50分かかります。高校生のグループが体育館だけを掃除すると60分かかります。また、同じ時間で1人の生徒ができる仕事の量は、中学生は高校生の0.7倍です。次の問いに答えなさい。
(1)
高校生のグループが廊下だけを掃除すると、何分かかりますか。
(2)
中学生のグループの人数と高校生のグループの人数の比を求めなさい。
(3)
中学生のグループが体育館だけを掃除し、高校生のグループが廊下だけを掃除することになりました。2か所の掃除を同時に終わらせるため、中学生のグループから35人を高校生のグループに移動させました。高校生の人数を求めなさい。また、掃除を終わらせるには何分何秒かかりますか。
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(1)
体育館の掃除にかかった時間を比べてみると、高校生グループは中学生グループの60÷30=2倍になっています。
つまり、廊下を掃除するのにかかる時間も、高校生グループは中学生グループの2倍になるはずなので、答えは50×2=100分です。
(2)
同じ時間で1人の生徒ができる仕事の量は、中学生は高校生の0.7倍なので、その関係を比で表すと中学生:高校生=0.7:1=7:10になります。
中学生グループの人数を□人、高校生グループの人数を△人とおき、それぞれのグループが体育館を掃除した場面を式で表すと、
・中学生グループ→7×□人×30分=210×□人
・高校生グループ→10×△人×60分=600×△人
となります。
その「210×□人」と「600×△人」の答えは同じなので、次の図のように「比の内項と外項の積は等しい」ことを利用して、□人と△人の比を求めてみると、□人:△人=600:210=20:7となります。
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(3)
これまでの問題で、中学生グループと高校生グループの仕事量の比は7:10、人数の比は20:7であることが分かったので、体育館を掃除するのに必要な仕事量(中学生グループなら30分)は7×20×30分=4200、そして廊下を掃除するのに必要な仕事量(中学生グループなら50分)は7×20×50分=7000と表せます。
つまり、体育館と廊下を掃除するのに必要な仕事量の比は4200:7000=3:5なので、中学生と高校生の仕事量の合計を3:5に比例配分すれば、2か所の掃除が同時に終わります。
中学生グループの1分間の仕事量は7×20=140、高校生グループの1分間の仕事量は10×7=70なので、この2つのグループの仕事量全体は140+70=210と表せます。
その仕事量を体育館:廊下=3:5に比例配分すればOKなので、
・体育館掃除担当の1分間あたりの仕事量→210×8分の3=78.75
・廊下掃除担当の1分間あたりの仕事量→210×8分の5=131.25
のように仕事能力を振り分けます(次の図参照)。
上の図で体育館掃除と廊下掃除にかかる時間は同じなので、とりあえず体育館掃除にかかる時間を求めてみると、4200÷78.75=53と3分の1分間=53分20秒になります。
※ 廊下掃除にかかる時間は7000÷131.25=53と3分の1分間=53分20秒。当たり前だけど体育館掃除にかかる時間と同じなので、どちらで求めてもOKです。
また、上の図で体育館掃除に振り分けた仕事量である78.75は、35人が抜けた後の中学生グループの仕事量を表しています。
次の図のように、もともとの中学生グループの仕事量は7×20=140、35人が抜けた後の中学生グループの仕事量は78.75なので、35人分の仕事量は140-78.75=61.25になります。
61.25÷140=0.4375なので、中学生グループの0.4375が35人にあたることが分かります。
つまり、中学生グループは35÷0.4375=80人、そして中学生グループと高校生グループの人数比は20:7なので、高校生グループの人数を□人とおくと、20:7=80人:□人という比例式ができます。
以上から、高校生の人数は7×80÷20=28人になります。
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