次の図1のような容器があります。この容器の2つの面は直角二等辺三角形と正方形を組み合わせた形で、他の面はすべて長方形です。この中に、深さが6分の5になるまで水を入れました。
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(1)
水の体積を求めなさい。
(2)
図2のように容器を倒したとき、こぼれ出た水の体積を求めなさい。
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(1)
この容器を真正面から見ると、三角形AIFは直角二等辺三角形なので、角HABとGFEはどちらも45度です。
また、角AHBとFGEは直角、角ABHとFEGは180-(45+90)=45度なので、三角形ABHとFEGはどちらも直角二等辺三角形です。
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上の図の辺HGはCDと同じく8㎝、辺AFは16㎝なので、辺AHとGFの長さはどちらも(16-8)÷2=4㎝です。
また、三角形ABHとFEGはどちらも直角二等辺三角形であり、辺AHとHB、辺GFとGEの長さはそれぞれ等しいので、辺HBとGEの長さも4㎝です。
つまり次の図のように、容器全体の高さはHB+BC=4+8=12㎝、そして水面の高さは容器全体の6分の5なので12×6分の5=10㎝になります。
次の図のように、水面の高さは底面から10㎝なので、水面から容器のてっぺんまでは12-10=2㎝です。
つまり、下の図の辺HLとGMは2㎝、辺HBとGEは4㎝なので、辺LBとMEはどちらも4-2=2㎝です。
また、JBLとKEMも直角二等辺三角形なので、辺JLとMKの長さはどちらも2㎝になります。
つまり、上の図の辺JKの長さはJL+LM+MK=2+8+2=12㎝なので、赤い点線BEの下と上にある水面の面積は、
・赤い点線の下(正方形BCDE)→8×8=64㎠
・赤い点線の上(台形JBEK)→(12+8)×2÷2=20㎠
となります。
したがって、次の図のように容器を真正面から見たとき、水の入った部分の面積は64+20=84㎠になります。
上の図で水が入っている部分の立体は、底面を赤い線で囲ったY字っぽい部分とすると、高さは緑色の3㎝の部分とみなすことができるので、水の体積は84×3=252㎤になります。
(2)
次の図のように、辺BCを右側へ伸ばすと直角二等辺三角形CDEができ、辺CDとDEの長さはどちらも4㎝になります。
また、下の図の辺BCが8㎝(正方形の一辺)であることも、さっきの問題で確認済みです。
上の図の辺ACとBEは平行なので、角ACBとEBCの大きさは同じです(錯角の関係)。
また、角ADCとEDCはどちらも直角なので、三角形ABCとEDBは2つの内角の大きさが(そして残りの1つの角の大きさも)等しいことが分かります。
つまり、三角形ABCとEDBは相似なので、比べやすいように2つの三角形を次の図のように分け、辺ABの長さを□㎝とおくと、8㎝:12㎝=□㎝:4㎝という比例式ができます。
つまり、上の図の辺ABの長さは8×4÷12=3分の8㎝なので、次の図の三角形ABCの面積は、3分の8×8÷2=3分の32㎠になります。
容器に残った水の部分は、底面を三角形ABCとすると、高さが3㎝の三角柱になっているので、その体積は3分の32×3=32㎤です。
最初この容器に入っていた水の体積は252㎤、そして容器に残った水の体積は32㎤なので、こぼれた水の体積は252-32=220㎤になります。
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