底面が半径5㎝の円柱の形をした容器が水平な机の上にあり、底面が半径2㎝の円柱の形をしたおもり2個が容器の外に置いてあります。容器の中には水が入っていて、その水の深さと2個のおもりの高さはすべて等しいものとします。次の( )にあてはまる数を求めなさい。ただし、円周率は3.14とします。
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(1)
おもりを1個だけ容器の中に入れて、おもりの底面が水平になるように置くと、水の深さは( )倍になります。ただし、水は容器からあふれないものとします。
(2)
次にもう1個のおもりも容器の中に入れ、図Aのように容器の底面に2個のおもりを並べて置くと、水の深さは3.3㎝になりました。容器に入っている水の量は( )㎤です。
(3)
さらに図Bのように、2個のおもりを積み重ねて置くと、水の深さは( )㎝になります。ただし、答えは小数第3位を四捨五入しなさい。
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(1)
次の図1のように、おもりを水中に入れる前はおもりの高さと水の深さが同じだったので、それをどちらも「1」とおいてみます。
また、おもりの底面の半径は2㎝、容器の底面の半径は5㎝なので、底面積の比はおもり:容器=2×2:5×5=4:25となります。
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このとき、水中に入れるおもりの体積は4×1=4と表せるので、それが完全に水中へ沈んだとき、水の深さは4÷25=0.16上がります。
※ (水中に入れる物体の体積)÷(容器の底面積)=水深がどれだけ上がるのか
もともとの容器の水の深さは1、おもりを1個沈めたときにそれが0.16深くなるので、水の深さは次の図2のように、最初に比べて1+0.16=1.16倍になります。
(2)
さっきの問題で、おもり1個を水中に沈めると水の深さが0.16上がることが分かりました。
次の図3のようにおもり2個を沈めた場合、水の深さは最初に比べて0.16×2=0.32上がるので、容器の水深は1+0.32=1.32と表せます。
つまり最初の水の深さを1とおくと、その1.32が3.3㎝にあたるので、おもりを入れる前の水の深さは3.3÷1.32=2.5㎝になることが分かります。
容器の底面は半径5㎝なので、容器に入っている水の量は5×5×3.14×2.5=196.25㎤になります。
(3)
水中に入れる物体が水面よりも上に飛び出る場合は、
① まずは容器に入っている水をすべて他の場所へ移しておく。
② 空になった容器に物体を入れ、そのときの底面積を求めてみる。
③ 他の場所に移しておいた水を再び容器に入れる。
④ 「水の体積÷②で求めた底面積」を計算して、水の深さを求める。
という流れで答えを求めます。
そこで、まずはおもりと容器の底面積をそれぞれ確認しておくと、
・おもりの底面積→2×2×3.14=4×3.14
・容器の底面積→5×5×3.14=25×3.14
となります。
※ どちらも「×3.14」を計算しない理由は後で分かりますが、もしこの時点で「×3.14」まで計算したとしても普通に答えは求められます。
次は図5のように、空の容器におもりを2個入れてみると、容器の中の底面積は25×3.14-4×3.14=21×3.14㎠に減ります。
水の体積はさっきの問題で確認したのですが、こちらも「×3.14」をする前の状態に戻しておくと、5×5×3.14×2.5=62.5×3.14㎤と表せます。
つまり、この問題は次の図6のように62.5×3.14㎤の水を底面積が21×3.14㎠の容器に入れたときの水の深さを求めればOKなので、「水の体積÷容器の底面積」を計算すれば答えが求められます。
というわけでさっそく計算してみると、(62.5×3.14)÷(21×3.14)=62.5÷21=2.976・・・となるので、答えは2.98㎝になります。
【補足】
この最後の割り算で「×3.14」を約分みたいに消してしまうのがちょっとカッコいいテクニックなわけです(笑)
「×3.14」はなるべく最後まで残しておくのがポイントですが、この問題に限って言えば、最後の割り算さえ間違えなければどちらでもいいかな?という気がしないでもないです。
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