A、B、C、Dの4人がはじめいくらかずつのお金を持っていて、BはCよりも250円多く持っていました。まず、Aは所持金の7分の1をDに、Bは所持金の19分の1をCにあげました。次に、AはCに、BはDにそれぞれ残りの所持金の6分の1をあげました。さらに、AはBに、残りの所持金の5分の1をあげたところ、4人の所持金はすべて同じになりました。このとき、次の問いに答えなさい。
(1) AとBの初めの所持金の比を、もっとも簡単な整数の比で表しなさい。
(2) Aの初めの所持金は何円ですか。
(3) Dの初めの所持金は何円ですか。
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(1)
次の図のように、4人の最初の所持金をそれぞれ1とおいて、3段階のやり取りの後の所持金の割合をそれぞれ確認してみます。
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【やり取り その1】
最初のやり取りでは、Aが所持金の7分の1をDに、Bが所持金の19分の1をCにあげたので、次の図のようにCとDは所持金が増え、AとBは所持金が減ります。
また、Aの所持金は1-7分の1=7分の6、そしてBの所持金は1-19分の1=19分の18になります。
【やり取り その2】
2回目のやり取りでは、AはCに、BはDにそれぞれ残りの所持金の6分の1をあげたので、次の図のようにCとDの所持金はさらに増えます。
このとき、AからCへ渡った所持金の割合は7分の6×6分の1=7分の1なので、Aの残金は7分の6-7分の1=7分の5に減りました。
また、BからDへ渡った所持金の割合は19分の18×6分の1=19分の3なので、Bの残金は19分の18-19分の3=19分の15になりました。
【やり取り その3】
3回目のやり取りでは、次の図のようにAの残金の5分の1がBへ渡ったため、Aの所持金は減りBの所持金は増えました。
このとき、AからBへ渡された所持金の割合は7分の5×5分の1=7分の1なので、Aの残金の割合は7分の5-7分の1=7分の4になります。
上の図の4人の残金が等しくなったので、AとBの残金の割合を2本の線分図に表して次のように比べてみると、Aの所持金の7分の4-7分の1=7分の3と、Bの所持金の19分の15が等しいことが分かります。
つまり、A×7分の3とB×19分の15が等しいことから、A:B=3分の7:15分の19=35:19になります。
(2)
Aの最初の所持金を比の35、Bの最初の所持金を19とおくと、やり取りをすべて終えた後の4人の所持金はそれぞれAの7分の4にあたるので、35×7分の4=20と表せます。
やり取りをすべて終えた後のCの所持金は、「Cがもともと持っていた1」と「Bの19分の1」と「Aの7分の1」の3種類が混ざっています。
その合計が比の20と表せるので、次の図のBに19を、そしてAには35をあてはめてみると、Cの最初の所持金である「C×1」の部分は20-(1+5)=14と表せることが分かります。
Bの最初の所持金の比は19、そしてCの最初の所持金の比は14なので、その差である比の19-14=5が、BとCの最初の所持金の差である250円にあたることが分かります。
比の1は250÷5=50円なので、の最初の所持金の比である35は50×35=1750円になります。
(3)
やり取りをすべて終えた後のDの所持金は、「Dがもともと持っていた1」と「Aの7分の1」と「Bの19分の3」の3種類が混ざっています。
その合計が比の20と表せるので、さっきと同じように次の図のAに35を、そしてBには19をあてはめてみると、Dの最初の所持金は20-(5+3)=12と表せます。
比の1は50円なので、Dの最初の所持金は50×12=600円になります。
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