ある中学校の全校生徒の人数の、7分の4は運動部に入部しており、3分の2はめがねをかけています。いま、運動部でめがねをかけている生徒は80人います。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)
考えられる全校生徒の人数が最も多いときの、運動部員の人数は何人ですか。
(2)
考えられる全校生徒の人数が最も少ないときの、めがねをかけている生徒は何人ですか。なお、この問題は解答までの考え方を表す式や文章・図などを書きなさい。
(3)
全校生徒の人数は何通り考えられますか。
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(1)
まずは問題文に出てくる2つの分数を、次のように通分しておきます。
・運動部に入部している生徒・・・全校生徒の7分の4→21分の12
・めがねをかけている生徒・・・全校生徒の3分の2→21分の14
問題文をベン図に表すとき、「運動部に入部している生徒」の円と「めがねをかけている生徒」の円との関係は、次の図のようにいろいろな状態が考えられます。
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全校生徒の数をなるべく多くするには、運動部でめがねをかけている80人の割合が最も小さいときを考えればOKなので、上のベン図の中でも最も重なりの面積がせまいものを選びます。
また、次のベン図のアイが21分の12、イウが21分の14、エが0のとき、アイウが全校生徒の割合である1になります。
※ エが0→ウチの学校には、運動部にも入らずめがねもかけてない奴など1人もおらんわ!
このとき、21分の12+21分の14-1=21分の5が、上の図のアイ+イウ-アイウ=イの割合になります。
つまり、全校生徒の21分の5が80人にあたるので、全校生徒の人数は80÷21分の5=336人、そして運動部員の人数は336×21分の12=192人になります。
(2)
全校生徒の人数をなるべく少なくするには、運動部でめがねをかけている80人の割合が最も大きいときを考えればOKなので、次のように小さい円が大きい円の中にすっぽり入っているベン図を使って考えます。
※ 「ウチの学校では、運動部の奴らは全員めがねをかけとるんじゃ!」という図。
上の図のア(全校生徒の21分の12)が80人なので、全校生徒の数は80÷21分の12=140人、そしてめがねをかけている生徒はその21分の14にあたるので、140×21分の14=・・・
・・・あれ?答えが整数にならない。
よく考えてみれば、「□×21分の14」の答えを整数にしたければ、次の図のように□は21の倍数じゃなきゃダメですよね。
このとき、140よりも大きい整数の中で最も小さい21の倍数は21×7=147なので、それが問題文の条件にあてはまる全校生徒の数の中で最も小さい場合になります。
したがって、めがねをかけている生徒の数は147×21分の14=98人になり、そのときのベン図は次のように、小さい円が大きい円の中にすっぽりと入るちょっと手前の状態になっています。
(3)
これまでの2つの問題で分かったことをまとめてみると・・・
・全校生徒の数が最も少ない場合→(2)で求めた147人=21×7
・全校生徒の数が最も多い場合→(1)で求めた336人=21×16
つまり、問題文の条件に合う全校生徒数は、「21×□」の□に7から16までの整数をあてはめた答えの数だけ考えられます。
7から16までの整数は全部で16-6=10個あるので、答えは10通りになります。
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