図1は平らでなめらかな長方形の台を真上から見たものです。CやEに球を置き、その球を辺ADに向かって転がします。辺ADと辺ABには壁があり、壁に当たった球は、図2のようにアとイの角の大きさが等しくなるようにはね返ります。ただし、球の大きさと壁の厚みは考えないものとします。
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(1)
Cに球を置き、転がしたところ、壁に1回だけはね返ってBにたどり着きました。壁にはね返ったときのアにあたる角の大きさは何度ですか。
(2)
Eに球を置き、転がします。
①
球が壁に1回だけはね返って、Bにたどり着きました。はね返ったところは、Aから何mですか。
②
球が壁に2回はね返って、Cにたどり着きました。最初にはね返ったところは、Aから何mですか。
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(1)
Cを出発した球が辺ADではね返って一発でBに着くためには、次の図のように辺ADの真ん中にある点Fでパコーンと折り返せばOKです。
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このとき、上の図の左右にできる三角形ABFと三角形DCFはどちらも直角二等辺三角形になっているので、角アの大きさは45度になります。
(2)の①
Eを出発した球が辺ADではね返って一発でBに着くのは、次の図のように辺ADの真ん中よりも右寄りにある点Fでカキーンと折り返したときです。
このとき、三角形ABFと三角形DEFの内角を比べてみると・・・
・角AFBと角DFEはどちらも球がはね返ったときにできるので同じ大きさ。
・角BAFと角EDFはどちらも直角。
・残りの角ABFと角DEFの大きさも自動的に等しいことになる。
というわけで、三角形ABFと三角形DEFは相似であることが分かります。
また、辺ABと辺DEの長さの比がAB:DE=2:1なので、辺AFと辺FDの長さの比も2:1になっているはずです。
辺AFと辺ADの長さの和は2m、AF:AD=2:1なので、辺AFの長さは2mの3分の2にあたります(比例配分)。
以上から、はね返る地点はAから2×3分の2=3分の4mはなれたところです。
(2)の②
Eを出発した球が2回はね返ってCに着く場面をイメージするのはちょっと難しいかもしれないけど、次の図のように点FとGで「パコーン」「カキーン」と折り返したときなら条件にあてはまります。
上の図の中には3つの相似な三角形がある(AGFとDEFとBGC)のですが、それだけではAFの長さがうまく求められないので、三角形AGFとまったく同じものを1つ作り、それを次の図のように辺AGの左側にくっつけてみます。
このとき、上の図の三角形HCDと三角形FEDは次のように相似になっており、辺DCと辺DEの長さの比がDC:DE=1m:0.5m=2:1なので、辺HDと辺FDの長さの比も2:1になっているはずです。
このとき、辺FDの長さを□m、辺AFやHFの長さを△mとおき、長方形の底辺である辺BCの長さと比べてみると、次のような線分図に表すことができます。
上の線分図の辺HDの長さが比の2、辺FDの長さが比の1なので、辺HFの長さは比の2-1=1になります。
また、辺HAと辺AFの長さはそれぞれ辺HFの半分なので、どちらも比の1÷2=0.5と表せます。
このとき、辺AD=辺AF+辺FDなので、辺ADの長さを比で表すと0.5+1=1.5となります。
そして、辺BCの長さは辺ADの長さと等しい(どちらも長方形の横の長さ)ので、辺BCの長さも比の1.5と表せます。
つまり比の1.5が辺BCの長さである2mにあたるので、比の1にあたる長さは2m÷1.5=3分の4mになります。
求めたいのは辺AFの長さ(比の0.5)なので、3分の4÷2=3分の2mになります。
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