次の図の位置に1辺が6㎝の正方形ABCDと長方形PQRSがあり、正方形ABCDの辺ADに沿って長方形PQRSが右の方へすべっていきます。辺PQの真ん中の点Mが頂点Dに到着したら、長方形は点Mを中心に時計回りに点Qが辺CDに重なるまで回転します。そして今度は辺CDに沿って下の方まですべっていきます。
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次に点Mが頂点Cに到着したら、同じように点Mを中心に時計回りに点Qが辺BCに重なるまで回転します。このようにして長方形PQRSが正方形ABCDの外側を1周したとき、次の問いに答えなさい。ただし、円周率は3.14とします。
(1)
点Pが動く部分の長さを求めなさい。
(2)
長方形PQRSが動いたあとはどのような図形になりますか。斜線で示しなさい。また、その面積を求めなさい。
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(1)
長方形PQRSの中点Mが正方形の頂点Dまで進むと、次の図のように、長方形は点Dを中心として時計回りに90度回転します。
そのときに点Pが動いてできる曲線は、半径3㎝で中心角90度のおうぎ形の孤になります。
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また、頂点Dで90度回転した後の長方形PQRSは、次の図のように点Mが正方形の頂点Cに来るまで下へまっすぐ進みます。
そのとき、点Pも下へまっすぐ3×2=6㎝移動し、その後は頂点Cを中心として時計回りに90度回転します。
長方形PQRSが正方形のまわりを1周するとき、「時計回りに90度回転」と「まっすぐ6㎝進む」をそれぞれ4回ずつ行います。
そのときに点Pが動いた線は、次の図のように
・半径3㎝、中心角90度のおうぎ形の孤が4本(青色)
・長さ6㎝の直線が4本(オレンジ色)
の2種類に分けられます。
上の図の青い4本の孤(つまり円1個分)の長さの合計は3×2×3.14=18.84㎝、そして長さ6㎝の直線が4本で6×4=24㎝なので、点Pが動いた長さの合計は18.84+24=42.84㎝です。
(2)
長方形PQRSが次の図のように頂点Dで90度回転するとき、点Sは青い矢印のように、そして点Rはオレンジ色の矢印のようにそれぞれ孤を描きます。
その2つの孤をつなげるとちょうど半円ができるのですが、今のところその半円の半径の長さは分かっていません。
※ というか、その長さは最後まで分からないままです。
次の図の緑色の三角形SDRは底辺をSR=6㎝とすると高さは3㎝なので、その面積は6×3÷2=9㎠です。
また、SDRは角SDRが直角で、辺DSとDRの長さが等しい直角二等辺三角形なので、辺DSとDRの長さをそれぞれ□㎝とおくと、三角形SDRの面積を求める式は□×□÷2=9㎠と表せます。
したがって、「□×□」の答えは9×2=18になります。
上の図の□㎝は、ちょうど青色やオレンジ色の孤の半径にあたるので、その2つをつなげた半円の面積を求める式は「□×□×3.14÷2」と表せます。
その式の「□×□」の部分にさっき求めた18をあてはめて面積を求めると、18×3.14÷2=28.26㎠となります。
長方形PQRSが正方形のまわりを1周するとき、次の図のように「青い半円」と「緑色の直角二等辺三角形」がそれぞれ4個ずつできるので、その部分を斜線で示せばOKです。
また、青い半円4個の面積は28.26×4=113.04㎠、そして緑色の直角二等辺三角形4個の面積は9×4=36㎠なので、通過した面積の合計は113.04+36=149.04㎠になります。
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