図1は、長方形ABCDに直角三角形EBCを重ねた図形です。この長方形の周上を、点Bから一定の速さで点C、Dを通って点Aまで動く点Pがあります。図2のグラフは、点Pが点Bを出発してからの時間と、三角形ECPの面積との関係を表したものです。これについて、次の問いに答えなさい。
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(1) 図2のアにあてはまる数を答えなさい。
(2) 辺EAと辺EBの長さの比を最も簡単な整数を使って答えなさい。
(3) 点Pの動く速さは毎秒何㎝ですか。
(4) 図2のイにあてはまる数を答えなさい。
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(1)
まずはスタートから5秒後、ア秒後、11秒後、13秒後などのときに三角形ECPがどのような形になっているのかを確認してみます。
【スタート時の三角形ECP】
点PがBを出発するときの三角形ECPは次の図のような直角三角形になっており、面積はグラフから50㎠であることも分かります。
この後、点PがCへと近づくにつれて三角形ECPの面積はどんどん小さくなっていきます。
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【スタートから5秒後の三角形ECP】
スタートから5秒後に点PはCへ到着するため、そのときのECPは次の図のように直線になってしまいます。
この後、点PはDに向かって進路を変え、三角形ECPの面積が少しずつ増えていきます。
【スタートからア秒後の三角形ECP】
スタートからア秒後に点PはDへ到着し、三角形ECPは底辺がCP、高さがDAの三角形になります。
また、そのときの面積がグラフの縦じくにあるイにあたります。
この後、点PがFに近づくにつれて三角形の面積は少しずつ減っていきます。
【スタートから11秒後の三角形ECP】
スタートから11秒後に点PはFへ到着するため、そのときのECPは次の図のように再び直線になります。
この後、点PはAに向かって進み、三角形ECPの面積が少しずつ増えていきます。
【スタートから13秒後の三角形ECP】
スタートから13秒後に点PはAへ到着し、三角形ECPは底辺がEP、高さがBCの三角形になります。
これまでに確認したことをまとめてみると、点PはBC間を5秒間で進み、その後はCD間とDA間を進んでAに着きます。
このとき下の図のように、BC間とDA間は同じ長さなので、点PがDA間を進むのにかかった時間も5秒であることが分かります。
Aに着いたのはスタートから13秒後、Dを出発するのはその5秒前なので、グラフのアには13-5=8があてはまります。
(2)
点PはAF間を13-11=2秒、FD間を11-8=3秒かけて進むので、辺AFと辺FDの長さの比はAF:FD=2:3になります。
また、次の図の三角形EAFと三角形CDFは8の字相似になっているので、辺EAと辺DCの長さの比も2:3だと分かります。
このとき、下の図の辺ABの長さは辺DCと同じなので、こちらも比の3と表すことができます。
つまり、辺EAの長さが比の2のとき、辺EBの長さは比の2+3=5と表せるので、辺EAと辺EBの長さの比は2:5になります。
(3)
次の図の辺EBの長さの比は⑤、そして辺BCの長さも比の⑤なので、三角形EBCは直角二等辺三角形になります。
また、三角形EBCの面積はグラフから50㎠であることが分かっているので、辺EBと辺BCの長さを□㎝とおくと、□×□÷2=50㎠という式ができます。
このとき、□×□の答えは50×2=100になるので、□には10があてはまります。
つまり、辺EBと辺BCの長さは次の図のようにどちらも10㎝になるのですが、辺BCは点Pが最初の5秒間で進んだ距離にあたるので、速さは10÷5=毎秒2㎝になります。
(4)
グラフのイには、点Pがスタートしてから8秒後の三角形ECPの面積があてはまります。
下の図の辺BCの長さは10㎝、そして辺CDの長さは毎秒2㎝の点Pが8-5=3秒間で進んだ距離なので2×3=6㎝になります。
つまり8秒後の三角形ECPの面積は6×10÷2=30㎠なので、グラフのイには30があてはまります。
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