次の図1のような1辺が2㎝の正六角形ABCDEFがあります。点Pは点Aを出発して、反時計回りに毎秒1㎝の速さで正六角形の辺上を1周します。このとき、点Pが通過した部分と直線APで囲まれた多角形の面積について、点Pが動いた時間との関係を図2に表しています。次の各問いに答えなさい。
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(1)
点Pがちょうど点C上にあるときの多角形の面積をアとすると、点Pがちょうど点D上にあるときの多角形の面積はアの何倍か求めなさい。
(2)
点Pが点Aを出発してから1周するまでの多角形の面積について、図2のグラフを完成させなさい。
(3)
点Qが点Pと同時に点Aを出発して、時計回りに毎秒1㎝の速さで正六角形の辺上を進み、2点P、Qが出会ったところで止まります。このとき、2点P、Qが通過した部分と直線PQで囲まれた多角形の面積が、正六角形ABCDEFのちょうど3分の1になるのは、2点P、Qが点Aを出発してから何秒後か求めなさい。
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(1)
点PがAから反時計回りに進むにつれて、点Pが通過した部分と直線APで囲まれた部分の面積は次の図のようにどんどん大きくなっていきます。
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点PがちょうどCに来たとき、青い部分の面積は次の図①のような二等辺三角形ABPになっています。
このとき、二等辺三角形ABPを下の図②のように辺BHで切断し、三角形BPHを矢印のように移動させると、正三角形ABGができます。
また、正三角形ABGは正六角形ABCDEFを6個の小さな正三角形に分けたときの1個分にあたります。
※ つまり、グラフのアは小さい正三角形1個分の面積を表しています。
点PがちょうどDに着いたとき、青い部分の面積は図③のような台形ABCDになります。
下の図を見れば分かるように、この台形ABCDは小さな正三角形ABGが3個くっついてできた形なので、点PがCにいるときの青い部分の面積に比べて3÷1=3倍になります。
(2)
点Pの進む速さは毎秒1㎝、正六角形の1辺の長さは2㎝なので、点Pは1辺を進むのにかかる時間は2÷1=2秒です。
さっきの問題で点PがDまで進んだときの青い部分の面積までは分かったので、ここからは点PがさらにE→F→Gと進んだときの青い部分の面積がどうなるのかを確認してみます。
【点PがEまで進んだとき】
点PがEまで進んだときの青色の部分は次の図④のような五角形になります。
この図の三角形FAEは小さい正三角形1個分の面積なので、青色の部分の面積は小さい正三角形の6-1=5個分にあたります。
【点PがFまで進んだとき】
点PがFまで進んだとき、次の図⑤のように青色の部分が六角形全体に広がるので、青色の部分の面積は小さい正三角形の6個分になります。
【点PがAに帰ってきたとき】
点PがAに帰ってきたときも、青色の部分は次の図⑥のように六角形全体のままです。
ここで今までの流れをカンタンに振り返ってみると・・・
・点PがCに着いたとき→青色の部分の面積は小さい三角形1個分
・点PがDに着いたとき→青色の部分の面積は小さい三角形3個分
・点PがEに着いたとき→青色の部分の面積は小さい三角形5個分
・点PがFに着いたとき→青色の部分の面積は小さい三角形6個分
・点PがAに着いたとき→青色の部分の面積は小さい三角形6個分のまま
となっているので、それらをグラフに表すと次の図のようになります。
(3)
点Pと点QはAを同時に出発してどちらも毎秒1㎝で進むので、出発から2秒後には青い部分が次の図⑦のような二等辺三角形なっています。
上の図の青い部分の面積は小さい正三角形1個分、そして正六角形の3分の1の面積は小さい正三角形2個分なので、次の図⑧のように点Pと点Qがさらに進み、長方形BPQFの面積が小さい正三角形1個分になるときを考えればOKです。
長方形BPQFの面積が小さい正三角形1個分の面積と等しくなるときの辺BPの長さを求めるため、次の図⑨のように3つの図形を並べて比較してみます。
小さい正三角形は底辺が2㎝、高さが①なので、面積は2×①÷2=1と表せます。
一方、長方形BPQFは底辺が□㎝、高さが②、そして面積は小さい正三角形と同じく1なので、面積を求める式は□×②=1と表せます。
したがって、辺BPの長さは1÷②=0.5㎝であることが分かります。
つまり、青い部分の面積が正六角形全体の3分の1になるのは、次の図⑩のように点Pと点QがそれぞれAから2+0.5=2.5㎝進んだときなので、2つの点が出発してから2.5÷1=2.5秒後になります。
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