あるお菓子屋さんでは、A、Bのお菓子を毎日合計900個作ります。15個入りの箱にはA10個とB5個を、9個入りの箱にはA3個とB6個を、8個入りの箱にはA4個とB4個を入れます。
(1)
ある日、AとBを11:7の割合で作って、15個入りと8個入りの箱に入れたら、Aが30個余りました。この日は、15個入りの箱が( )箱、8個入りの箱が( )箱できました。
(2)
次の日は、AとBを7:8の割合で作って、15個入りと9個入りの箱に入れたら、すべてぴったり入りました。この日は、15個入りの箱が( )箱、9個入りの箱が( )箱できました。
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(1)
まずはお菓子AとBの合計である900個を11:7の割合に比例配分すると、
・お菓子A→900×18分の11=550個
・お菓子B→900×18分の7=350個
となります。
ただし、2種類の箱にお菓子を詰め終わったとき、Aは30個余ったので、実際に箱へ詰めたお菓子Aの数は550-30=520個、そしてお菓子Bの数は350個です。
つまり、最初の時点でお菓子AはBよりも520-350=170個多いのですが、もし8個入りの箱だけを使うと、AとBを同じ数ずつ詰めるので差が縮まりません。
そこで次の図のように、
・まずは15個入りの箱(図のアとイ)にお菓子を詰めて170個の差をなくす。
・その後、8個入りの箱(図のウとエ)に残りのお菓子を全部詰める。
という作戦で、A520個とB350個をすべて箱へ詰めることにします。
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15個入りの箱はA10個とB5個を詰めるので、1箱完成させるごとに、AとBの残りの差は10-5=5個ずつ縮まっていきます。
そのペースで170個の差をゼロにするには、次の図のように15個入りの箱を170÷5=34箱完成させればOKです。
また、その時点でお菓子Aは10×34=340個、Bは5×34=170個使ったので、残りのお菓子はAが520-340=180個、Bも350-170=180個になっています。
8個入りの箱はお菓子AとB(上の図のウとエ)を4個ずつ詰めるので、180÷4=45箱必要です。
以上から、15個入りの箱は34箱、8個入りの箱は45箱できました。
(2)
さっきの問題と同じように、まずはお菓子AとBの合計である900個を7:8の割合に比例配分してみると、
・お菓子A→900×15分の7=420個
・お菓子B→900×15分の8=480個
となります。
つまり、どちらのお菓子の数も一の位が「0」なので、
・15個入りの箱→2箱セットにすると、Aは10×2=20個、Bは5×2=10個となり、どちらも一の位が「0」になる
・9個入りの箱→10箱セットにすると、Aは3×10=30個、Bは6×10=60個となり、どちらも一の位が「0」になる
という発想をもとにして、2種類の箱をそれぞれ次の図のような1セットにします。
上の図の9個入り1セット(10箱)にはお菓子が9×10=90個入っているので、それを10セット用意すれば、お菓子の合計はちょうど90×10=900個になります。
ただ、「9個入り10セット」と「実際のお菓子の数」をAとBでそれぞれ比べてみると、
・お菓子A→「9個入り10セット」の中にはAが3×10×10=300個、実際のAは420個
・お菓子B→「9個入り10セット」の中にはBが6×10×10=600個、実際のBは480個
なので、次の図のようにAは420-300=120個余り、Bは600-480=120個足りないという状態になってしまいます。
つまり、上の図の状態からAとBの数を120個逆転させればOKなので、9個入りセットを15個入りセットと交換してその差をうまく調整します。
9個入り1セットはお菓子が90個なので、次の図のように15個入り3セットと1回交換すると、
・お菓子A→9個入り1セットはAを3×10=30個、15個入り3セットはAを10×6=60個使うので、さっき余ってたAが60-30=30個余分に使われる。
・お菓子B→9個入り1セットはBを6×10=60個、15個入り3セットはBを5×6=30個使うので、さっきの不足分が60-30=30個ずつ埋まる。
ことから、下の図のような交換を1回行うごとに、さっきの120個の差は30個ずつ縮まっていくことが分かります。
※ Aは余りが30個ずつ消費され、Bは不足分が30個ずつ埋まっていく。
つまり、上の図のような交換を120÷30=4回行えば、「Aが120個余った」と「Bが120個足りない」状態が同時に解消されるので、
・上の図の15個入り3セット(6箱)は4つ→つまり、15個入りの箱は6×4=24箱
・上の図の9個入り1セット(10箱)は10-4=6つ→つまり、9個入りの箱は10×6=60箱
のように振り分けたとき、お菓子AとBがピッタリと箱におさまります。
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