200個の玉とA、B、C3つの空の袋があります。これから次の①~④の操作を順番に行います。
① A、B、Cの3つの袋に、空の袋ができないように玉を入れる。ただし、玉は200個全部を袋に入れなくてもよい。
② Aの袋からいくつか玉を取り出し、Bの袋へ入れる。
③ Bの袋から、Aの袋からもらった玉の2倍の数の玉を取り出し、Cの袋へ入れる。
④ Cの袋から、Bの袋からもらった玉の2倍の数の玉を取り出し、Aの袋へ入れる。
①~④の操作を1度だけ行うとき、次の各問いに答えなさい。
(1)
①の操作でA、B、Cの3つの袋にそれぞれ同じ数の玉を入れました。④の操作を終えたとき、中に入っている玉が一番多い袋と一番少ない袋の玉の個数の差がもっとも大きくなる場合、その差は何個ですか。
(2)
④の操作を終えたとき、3つの袋に入っている玉の個数がすべて同じになりました。①の操作でBの袋に入れられる玉の個数はもっとも多くて何個ですか。
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(1)
最初に3つの袋へなるべく多くの玉を入れておけば、やり取りを終えた後の袋に入っている玉の数の差も大きくなるはずです。
また、200÷3=66余り2なので、200個の玉を3つの袋へ同じ数ずつ入れるときの最大値は、次の図のようにどの袋も66個となる場合です。
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まずは次の図のように、Aの袋からBの袋へ渡した玉の数を①とおきます。
すると、次の図でBからCへ渡した玉の数は①×2=②と表せます。また、この時点で
・Aの袋→最初に比べてBに渡した①の分だけ減った。
・Bの袋→Aから①もらってCへ②渡したので、最初に比べて②-①=①減った。
となることから、下の図のAとBの袋に入っている玉の数は等しくなります。
最後にCからAへ②×2=④にあたる玉の数を渡すので、袋の中にある玉の数は次の図のようにAが最も多く、Cが最も少なくなります。
3回のやり取りの後でAとCの袋の中に残った玉の数の差は次の図の赤い矢印部分なので、その数は比の①+④=⑤と表せます。
その個数をなるべく多くするためには、下の図の赤い矢印の幅をなるべく広く、そして紫色の矢印の幅をなるべくせまくしてやればOKです。
つまり次の図のように、紫色の部分を0個にすれば赤い矢印の幅が最も広くなり、そのときのAの袋にある玉の個数は比の⑤、Bの袋にある玉の個数は比の①、そしてCの袋には玉が1個も残っていない状態になります。
※ CからAへ渡した玉の数である④が、その時点でCの袋に入っていた玉の数の合計と等しかった。
上の図の198個は、比の⑤+①=⑥にあたるので、比の①は198÷⑥=33個になります。
また、AとCの袋の中にある玉の数の差は比の⑤にあたるので、答えは33×⑤=165個です。
(2)
次の図は、最後にCがAへ比の④にあたる数の玉を渡したときに3つの袋の玉の数がそろった状態を表しています。
図の青い部分は3つの袋の中に入っている比の④にあたる玉の数、そして紫色の部分は玉のやり取りとは無関係だった部分です。
上の図の青い部分は、4等分できる線が全部で3本あるので、玉の数の合計は3と4の公倍数になります。
また、紫色の部分は同じ長さの線が3本あるので、玉の数の合計は3の倍数になります。
さっきの問題のときと同じように、図の赤い矢印の幅をなるべく広く、そして紫色の矢印の幅をなるべくせまくしてみると、
・赤い矢印…200以下の12の倍数の中で最も大きい192個を3袋に分けて64個ずつ
・紫色の矢印…200-192=8個、8÷3=2余り2なので3袋に2個ずつ
のように分けられます。
まずは次の図のように、最後にCからAへ渡した比の④にあたる64個をCへ返してあげると、Aの袋の中には玉が2個だけ残ります。
BからCへ渡した玉の個数は比の②にあたる32個なので、それも次の図のようにBへ返してあげます。
このとき、BとCの袋の中にある玉の個数は等しくなります。
最初にAからBへ渡した玉の個数は比の①にあたる16個なので、次の図のようにそれをAの袋へ戻してあげます。
つまり、玉のやり取りをする前の3つの袋には次の図のように玉が入っていたことが分かるので、Bの袋に入っていた玉の数は2+64+16=82個になります。
【補足】
もし次の図のように、紫色の矢印の幅をなるべく広く、そして赤い矢印の幅をなるべくせまくしてみた場合、
・赤い矢印…3と4の最小公倍数である12個を3袋に分けて4個ずつ
・紫色の矢印…200-12=188個、188÷3=62余り2なので3袋に62個ずつ
のように分けられるので、比の①は4÷④=1個になります。
すると、やり取りをする前の3つの袋に入っている玉の数は次の図のようになるため、Bの袋には62+4+1=67個の玉が入っています。
しかし、それだとさっき求めた82個よりも少なくなってしまうので、この分け方ではダメなんだ、ということが分かります。
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