同じ濃さの食塩水をビーカーAに160g、ビーカーBに200g入れました。2つのビーカーから同じ量の水を蒸発させたところ、ビーカーAに残っている食塩水の濃さは12%に、ビーカーBに残っている食塩水の濃さは9%になりました。もとの食塩水の濃さは何%でしたか。
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「食塩水を熱しても減るのは水だけで、食塩の重さは変化しない」ことを利用して問題を解いていきます。
次の図1のように、水を蒸発させる前のビーカーAとBには、どちらも濃さ□%の食塩水が入っていました。
このとき、食塩水の重さの比はA:B=160g:200g=4:5、そして2つの食塩水は濃度が等しいので、蒸発させる前のAとBに含まれる食塩の量の比も4:5になっているはずです。
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2つのビーカーから同じ量の水を蒸発させた後、Aの食塩水の濃度は12%、そしてBの食塩水の濃度は9%になりました。
ただし、どちらのビーカーも蒸発して減ったのは水の量だけなので、食塩の量の比は蒸発させる前と同じくA:B=4:5のままです。
上の図で2つのビーカーから蒸発した水の量を[1]とおき、AとBそれぞれのビーカーに残っている食塩水や食塩の量を式で表してみると・・・
・Aの食塩水→160g-[1]
・Aの食塩→(160g-[1])×0.12=19.2g-[0.12]
・Bの食塩水→200g-[1]
・Bの食塩→(200g-[1])×0.09=18g-[0.09]
となります。
食塩の量の比は4:5なので、Aの食塩の量を5倍、Bの食塩の量を4倍すると2つの数は等しくなります。
そこで、さっそくその計算をして食塩の量をそろえてみると・・・
・Aの食塩の5倍→(19.2g-[0.12])×5=96g-[0.6]
・Bの食塩の4倍→(18g-[0.09])×4=72g-[0.36]
となります。
その2つの数を次のような2本の線分図に表して比べてみると、96-72=24gが、[0.6]-[0.36]=[0.24]にあたることが分かります。
上の図の24gが[0.24]にあたるので、[1]にあたる量は24g÷[0.24]=100gになります。
※ つまり、2つのビーカーから蒸発させた量はどちらも100g。
ビーカーAから蒸発した水の量は100gなので、蒸発した後に残った濃さ12%の食塩水の量は160-100=60gです。
このとき次の図のように、蒸発した水100gをビーカーAへ戻し、濃さ12%の食塩水60gと混ぜると、食塩水の濃さは蒸発させる前のときの濃度になります。
※ 時間を巻き戻して食塩水の濃度を元通りにする。
水は濃さ0%の食塩水として、水100gと濃さ12%の食塩水60gを混ぜる様子を天びん図に表すと次のようになります。
上の図の重さの比は左:右=100g:60g=5:3なので、うでの長さの比は左:右=3:5になります。
※ 重さの逆比は長さの比。
つまり、上の図の□%は12%を3:5に比例配分した割合の3にあたるので、答えは12×(8分の3)=4.5%になります。
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