次の図のように、Oを中心とする面積が12㎠の円板があり、その周を12等分する位置に点A、B、C、・・・、Lがあります。これらの周上の点から2点を選んで、次のように円板を2つの図形に分けます。たとえばAとCを選んだとき、OAとOCで切ります。このときできる2つの図形の面積はそれぞれ2㎠、10㎠です。
※ 画像はすべて、クリックすると拡大します。
今、A、○、□の3つの点から2点を選んで上と同じ操作をします(○、□はB、C、D、・・・、Lの11個の点のうちのどれか)。たとえば○がB、□がEのとき、できる図形の面積として考えられるのは1㎠、3㎠、4㎠、8㎠、9㎠、11㎠の6通りです。次の問いに答えなさい。
(1)
○がC、□がFのとき、できる図形の面積として考えられるものをすべて答えなさい。
(2)
次のア~エのそれぞれの場合について、考えられる○と□の組をすべて答えなさい。答えは(CF)のように書きなさい。(FC)と(CF)は同じなので、どちらか一方を答えなさい。
ア できる図形が2通り
イ できる図形が3通り
ウ できる図形が4通り
エ できる図形が5通り
※ 続きを見る場合は、下の「解説はこちらから」をクリック!
(1)
3点A、C、Fから2つの点を選んだときの組み合わせは(AC)、(AF)、(CF)の3通りです。
たとえば次の図のように(AC)を選んで円板を切断した場合、青い2㎠のおうぎ形ができ、残りの黄色い部分は12-2=10㎠のおうぎ形になります。
※ 画像はすべて、クリックすると拡大します。
次の図のように(AF)を選んで円板を切断した場合、青い5㎠のおうぎ形ができ、残りの黄色い部分は12-5=7㎠のおうぎ形になります。
また、(CF)を選んで円板を切断した場合、青い3㎠のおうぎ形ができ、残りの黄色い部分は12-3=9㎠のおうぎ形になります。
以上から、できる図形の面積として考えられるものを小さい順に並べると「2㎠、3㎠、5㎠、7㎠、9㎠、10㎠」となります。
【補足】
大まかに言うと、
・3つの点から2つを選ぶ組み合わせは3通り
・円板を切断したときにできる面積は「小さい方」と「大きい方」の2通り
なので、できる面積は最大で3×2=6通りになります。
(2)のア
3つの点から2つを選ぶ組み合わせが3通りであることは変えようがないので、できる図形の面積を2通りまで減らすためには、3通りの切断の仕方でできた「小さい図形」と「大きい図形」の面積を、それぞれ同じにする必要があります。
※ たとえば、どの切断の仕方でも「小さい図形」の面積は5㎠、「大きい図形」の面積は7㎠みたいな感じ。
次の図のように、円の中心から3点A、E、Iへ向けて線を引くと、円板はア~ウの3か所に等分されます。
上の図のア~ウの面積はどれも12÷3=4㎠なので、3点A、E、Iから
・AEを選んで切断→ア(4㎠)とイウ(8㎠)に分かれる
・AIを選んで切断→ウ(4㎠)とアイ(8㎠)に分かれる
・EIを選んで切断→イ(4㎠)とアウ(8㎠)に分かれる
となることから、円板の面積は4㎠と8㎠の2種類しかできません。
円板の面積を3等分する分け方は上の図のパターンしかないので、答えは(EI)だけです。
(2)のイ
できる図形の面積を3通りにするには、3つの点から2つを選ぶ組み合わせである3通りが、
・1通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が異なる
・2通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が、どちらも1通り目と同じ
・3通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が同じ(つまり、円板を半分に切断)
のようになればOKです。
次の図のように、円の中心から3点A、D、Gへ向けて線を引くと、円板はア~ウの3か所に分かれます。
上の図のアとイはどちらも円板の4分の1にあたる3㎠、ウは円板の半分にあたる6㎠なので、3点A、D、Gから
・ADを選んで切断→ア(3㎠)とイウ(9㎠)に分かれる
・AGを選んで切断→ウ(6㎠)とアイ(6㎠)に分かれる
・DGを選んで切断→イ(3㎠)とアウ(9㎠)に分かれる
となることから、円板の面積は3㎠、6㎠、9㎠の3種類できます。
また、次の図のように3点を「ADJ」や「AGJ」の組み合わせにしても、さっきの図と条件が変わらないので、答えは(DG)、(DJ)、(GJ)の3通りになります。
(2)のウ
できる図形の面積を4通りにするには、3つの点から2つを選ぶ組み合わせである3通りが、
・1通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が異なる
・2通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が、どちらも1通り目と異なる
・3通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が、どちらも1通り目または2通り目と同じ
のようになればOKです。
【パターンその1】
次の図のように、円の中心から3点A、B、Cへ向けて線を引くと、円板はア~ウの3か所に分かれます。
上の図のアとイはどちらも円板の12分の1にあたる1㎠、ウは円板の6分の5にあたる10㎠なので、3点A、B、Cから
・ABを選んで切断→ア(1㎠)とイウ(11㎠)に分かれる
・ACを選んで切断→ウ(10㎠)とアイ(2㎠)に分かれる
・BCを選んで切断→イ(1㎠)とアウ(11㎠)に分かれる
となることから、円板の面積は1㎠、2㎠、10㎠、11㎠の4種類できます。
また、上の図と同じ条件にできる3点の組み合わせとしては、他にもABL、AKLがあります。
【パターンその2】
次の図のように、円の中心から3点A、C、Eへ向けて線を引くと、円板はア~ウの3か所に分かれます。
上の図のアとイはどちらも円板の6分の1にあたる2㎠、ウは円板の3分の2にあたる8㎠なので、3点A、C、Eから
・ACを選んで切断→ア(2㎠)とイウ(10㎠)に分かれる
・AEを選んで切断→ウ(8㎠)とアイ(4㎠)に分かれる
・CEを選んで切断→イ(2㎠)とアウ(10㎠)に分かれる
となることから、円板の面積は2㎠、4㎠、8㎠、10㎠の4種類できます。
また、上の図と同じ条件にできる3点の組み合わせとしては、他にもACK、AIKがあります。
【パターンその3】
次の図のように、円の中心から3点A、F、Kへ向けて線を引くと、円板はア~ウの3か所に分かれます。
上の図のアとイはどちらも円板の12分の5にあたる5㎠、ウは円板の6分の1にあたる2㎠なので、3点A、F、Kから
・AFを選んで切断→ア(5㎠)とイウ(7㎠)に分かれる
・AKを選んで切断→ウ(2㎠)とアイ(10㎠)に分かれる
・FKを選んで切断→イ(5㎠)とアウ(7㎠)に分かれる
となることから、円板の面積は2㎠、5㎠、7㎠、10㎠の4種類できます。
また、上の図と同じ条件にできる3点の組み合わせとしては、他にもAFH、ACHがあります。
パターン1から3までに出てきた3点の組み合わせから、答えは(BC)、(BL)、(KL)、(CE)、(CK)、(IK)、(FK)、(FH)、(CH)の9通りになります。
(2)のエ
できる図形の面積を5通りにするには、3つの点から2つを選ぶ組み合わせである3通りが、
・1通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が異なる
・2通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が、どちらも1通り目と異なる
・3通り目→「小さい図形」と「大きい図形」の面積が同じ(つまり、円板を半分に切断)
のようになればOKです。
【パターンその1】
次の図のように、円の中心から3点A、B、Gへ向けて線を引くと、円板はア~ウの3か所に分かれます。
上の図のアは円板の12分の1にあたる1㎠、イは円板の12分の5にあたる5㎠、ウは円板の2分の1にあたる6㎠なので、3点A、B、Gから
・ABを選んで切断→ア(1㎠)とイウ(11㎠)に分かれる
・AGを選んで切断→ウとアイはどちらも6㎠になる
・BGを選んで切断→イ(5㎠)とアウ(7㎠)に分かれる
となることから、円板の面積は1㎠、5㎠、6㎠、7㎠、11㎠の5種類できます。
また、上の図と同じ条件にできる3点の組み合わせとしては、他にもAFG、AGH、AGL、ABH、AFLがあります。
【パターンその2】
次の図のように、円の中心から3点A、C、Gへ向けて線を引くと、円板はア~ウの3か所に分かれます。
上の図のアは円板の6分の1にあたる2㎠、イは円板の3分の1にあたる4㎠、ウは円板の2分の1にあたる6㎠なので、3点A、C、Gから
・ACを選んで切断→ア(2㎠)とイウ(10㎠)に分かれる
・AGを選んで切断→ウとアイはどちらも6㎠になる
・CGを選んで切断→イ(4㎠)とアウ(8㎠)に分かれる
となることから、円板の面積は2㎠、4㎠、6㎠、8㎠、10㎠の5種類できます。
また、上の図と同じ条件にできる3点の組み合わせとしては、他にもAEG、AGI、AGK、ACI、AEKがあります。
パターン1と2に出てきた3点の組み合わせから、答えは(BG)、(FG)、(GH)、(GL)、(BH)、(FL)、(CG)、(EG)、(GI) 、(GK)、(CI)、(EK)の12通りになります。
PR