スタート地点からゴール地点までの途中2か所に、休息所P地、Q地があります。A君、B君、C君は正午に出発し、それぞれP地までは一定の速さで歩くものとします。C君がP地へ一番早く、午後2時48分に着き、C君の到着より21分遅れてB君が着き、B君の到着よりさらに27分遅れてA君が着きました。
A君は休まずB君と一緒にP地を出て、最初のB君の速さで歩いたので、午後5時42分にQ地に着きました。A、B両君はそこで20分休息し、今度は最初のA君の速さでゴールまで歩いたので、午後7時14分にゴールしました。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)
A君、B君、C君3人の最初の速さの比を最も簡単な整数の比で表しなさい。
(2)
スタート地点からP地、P地からQ地、Q地からゴール地点までの距離の比を最も簡単な整数の比で表しなさい。
(3)
A君の最初の速さが毎時4.9㎞とすれば、スタート地点からゴール地点までは何㎞ですか。
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(1)
次の図のように3人はそろって正午にスタート地点から出発し、C君は午後2時48分、B君はそれよりも21分遅い午後3時9分、A君はさらに27分遅い午後3時36分にP地点へ到着しました。
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上の図で3人がスタート地点からP地点まで進むのにかかった時間をそれぞれ求めてみると、A君は3時間36分=216分、B君は3時間9分=189分、C君は2時間48分=168分です。
つまり、この3人が同じ距離を進むのにかかる時間の比はA:B:C=216分:189分:168分=72:63:56となるので、その逆比を求めれば3人の最初の速さの比が分かります。
72:63:56の逆比は72分の1:63分の1:56分の1となるのですが、72は8×9、63は7×9、56は7×8と表せるので、3つの分数の分母の最小公倍数は「7×8×9」であることが分かります。
したがって、次の図のように3つの分数へそれぞれ「7×8×9」をかけ合わせてみると、
・72分の1→分母は「8×9」、分子は「7×8×9」なので、分子に7だけが残る。
・63分の1→分母は「7×9」、分子は「7×8×9」なので、分子に8だけが残る。
・56分の1→分母は「7×8」、分子は「7×8×9」なので、分子に9だけが残る。
となることから、3人の最初の速さの比はA:B:C=7:8:9となります。
(2)
次の図のように、AとBの2人はPQ間をBの速さである8で、そしてQ地点からゴールまではAの速さである7で一緒に進みました。
また、2人がPQ間を進むのにかかった時間は5時42分-3時36分=2時間6分=126分、そしてQ地点からゴールまで進むのにかかった時間は7時14分-6時2分=1時間12分=72分です。
上の図を利用して3つの区間の距離をそれぞれ式で表してみると次のようになります。
・スタートからP地点→Bが8の速さで189分かかったので、8×189
・P地点からQ地点→2人が8の速さで126分かかったので、8×126
・Q地点からゴール→2人が7の速さで72分かかったので、7×72
つまり、「8×189」と「8×126」と「7×72」の比を求めれば3つの区間の距離の比が分かるので、次の図のように約分っぽい作業をしてカンタンな比に直してみると、
・8×189→8で割ると189→9で割ると21→7で割ると3
・8×126→8で割ると126→9で割ると14→7で割ると2
・7×72→8で割ると7×9→9で割ると7→7で割ると1
となることから、「スタートからP地点」と「P地点からQ地点」と「Q地点からゴール」までの距離の比は3:2:1です。
(3)
3つの区間の距離の比は3:2:1なので、スタート地点からゴールまでの距離は、次の図のように3+2+1=6と表せます。
また、A君はQ地点からゴールまでの区間を時速4.9㎞で72分=1.2時間かけて進んだので、Q地点からゴールまでの距離は4.9×1.2=5.88㎞です。
つまり、上の図の比の1が5.88㎞にあたるので、スタート地点からゴールまでの距離(比の6)は5.88×6=35.28㎞になります。
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