1階から2階までちょうど30段あるエスカレーターがあります。太郎君、次郎君、三郎君はこのエスカレーターに乗り、1階から2階まで行きました。太郎君、次郎君はエスカレーターをそれぞれ一定の速さで歩いてあがり、三郎君はエスカレーターの上では歩きませんでした。太郎君は20段歩いてあがり、ちょうど35秒で1階から2階に着きました。また、太郎君が4段歩いてあがる間に、次郎君は3段歩いてあがります。このとき、次の各問いに答えなさい。
(1)
三郎君は1階から2階に着くまでに何秒かかりましたか。
(2)
次郎君は1階から2階に着くまでに何秒かかりましたか。また、このとき何段歩いてあがりましたか。
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(1)
大まかに言うと、「自分の足で歩いた分」と「エスカレーターが勝手に乗せていってくれた分」の2つに役割分担をして問題を解いていきます。
太郎君は35秒間で1階から2階へ上がったのですが、実際には太郎君は20段しか自分の足で歩いていません。
つまり次の図のように、残りの30-20=10段はエスカレーターが太郎君を乗せていってくれた分であることが分かります。
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上の図は太郎君が2階まで上がるのにかかった35秒間の様子を表しているので、
・太郎君が20段歩くのにかかる時間
・エスカレーターが10段進むのにかかる時間
はどちらも35秒であることが分かります。
三郎君はエスカレーターの上で一切歩かないので、2階まで上がるのにかかる時間はエスカレーターが自動で30段進むのにかかる時間と等しくなります。
つまりこのエスカレーターが30段進むのにかかる時間を求めればOKなのですが、次の図のように、このエスカレーターは10段進むごとに35秒ずつかかるので、30段進むのにかかる時間は35×3=105秒になります。
(2)
さっきの問題で分かった「35秒間で太郎君は20段歩き、エスカレーターは10段進む」という条件を基準にして問題を解いていきます。
太郎君が4段歩く時間で次郎君は3段歩くので、太郎君が20段歩く時間で次郎君は□段歩くとすると、4段:3段=20段:□段という比例式ができます。
その比例式を解くと□=3×20÷4=15なので、太郎君が20段歩く時間(つまり35秒)で、次郎君は15段歩くことが分かります。
このとき、35秒間で太郎君、次郎君、エスカレーターがそれぞれどのように進むのかを確認してみると・・・
・太郎君→35秒間で20段歩く。
・次郎君→35秒間で15段歩く。
・エスカレーター→誰が乗っていようと35秒間で10段進む。
となっているので、次郎君がエスカレーターに35秒間乗ると、次の図のように15+10=25段進むことになります。
つまり、エスカレーターに乗った次郎君が30段進むのにかかる時間を□秒とおくと、25段:35秒=30段:□秒という比例式が作れます。
※ 「25段進むのに35秒かかる次郎君は、30段進むのに何秒かかるかな?」を比例式に表す。
その比例式を解くと、□には35×30÷25=42があてはまるので、次郎君が2階へ着くまでにかかる時間は42秒になります。
また、次郎君がその42秒間で歩く階段の数を□段とおくと、今度は35秒:15段=42秒:□段という比例式ができます。
※ 「35秒で15段歩く次郎君は、42秒間で何段歩くのかな?」を比例式に表す。
したがって、次郎君は2階へ着くまでに15×42÷35=18段歩きます。
【補足】
① エスカレーターに乗った次郎君は35秒間で25段進む。
② 30段は25段の30÷25段=1.2倍。
③ だから次郎君が30段進むのにかかる時間は35×1.2=42秒
こんな感じでいちいち比例式を作らずに解いた方が早いのかな?と思わないでもないです。
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