一定の速さで流れている川があり、上流のA町と下流のB町の間を往復する船があります。2つの町は8㎞離れていて、この船がA町からB町に下るには30分かかり、B町からA町へ上るには40分かかります。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)
この川の流れの速さは時速何㎞ですか。
(2)
静水での速さが時速22㎞のモーターボートがA町とB町の間を往復します。船がA町を出発するのと同時に、モーターボートはB町を出発しました。船とモーターボートが2回目に出会うのは、出発してから何分何秒後ですか。
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(1)
まずはこの船の上りと下りの時速を求めてみます。
上り(B町からA町へ)のときは8㎞を40分=3分の2時間かかったので、速さは8÷(3分の2)=時速12㎞になります。
下り(A町からB町へ)のときは8㎞を30分=2分の1時間かかったので、速さは8÷(2分の1)=時速16㎞になります。
このとき次の線分図を見れば分かるように、上りの速さと下りの速さの差は川の流れの速さ2つ分と等しくなっています。
※ 画像はすべて、クリックすると拡大します。
以上から、川の流れの速さは(16-12)÷2=時速2㎞になります。
(2)
まずはボートの上りと下りの速さを確認しておきます。
上りの速さは「静水時の速さ-川の流れの速さ」で求められるので、22-2=時速20㎞になります。
下りの速さは「静水時の速さ+川の流れの速さ」で求められるので、22+2=時速24㎞になります。
もしこれが上りと下りで速さの変わらない旅人算なら、「2回目に出会う=2人が合わせて片道3本分進むのにかかる時間だから・・・」という感じでサクサク解けるのですが、流水算だと往復で速さが変わってしまうのでちょっと面倒ですね。
まぁ、でも面倒なことをコツコツ片づけていくのが仕事だと割り切ってがんばりましょう(笑)
【ボートがBからAに進むまで】
最初に船はAからBへ時速16㎞で、ボートはBからAへ時速20㎞で進むのですが、ボートの方が速いので、次の図のように先に反対側へたどりつくはずです。
ボートがBからAへ進むのにかかる時間は8÷20=0.4時間、船が0.4時間で進める距離は16×0.4=6.4㎞なので、船はBまであと8-6.4=1.6㎞の地点にいます。
また、下の図を見れば分かるように、この0.4時間のうちに船とボートは途中で1回目の出会いを済ませています。
【船が残りの1.6㎞を進んでBに着くまで】
船は残りの1.6㎞をBに着くまで時速16㎞で、ボートはAからBへ向けて時速24㎞で進みます。
船がBに着くまでにかかる時間は1.6÷16=0.1時間なので、その時間でボートはAから24×0.1=2.4㎞進むことができます。
したがって、船がBに着いたとき、船とボートは8-2.4=5.6㎞離れています。
【船とボートが2回目に出会うまで】
船はBからAに向けて時速12㎞で、ボートはAからBへ向けて時速24㎞で、5.6㎞離れた地点から向かい合わせで進みます。
ここから2回目に出会うまでは船とボートの速さが変わらないので、普通に「離れている距離÷2つの速さの和=出会うまでにかかる時間」という旅人算の公式を使うことができます。
※ ここからは計算に分数が出てくるので、求め方を画像に変換します。
・・・で終わってしまってはダメですね(笑)
ここまでの流れを振り返ってみると、船とボートが2回目に出会うまでの時間は、大まかに言って次の3つの段階に分けることができます。
・ボートがBからAに着くまで→0.4時間=60×0.4=24分
・船がBまでの残り1.6㎞を進むまで→0.1時間=60×0.1=6分
・船とボートが合わせて5.6㎞を進むまで→9分20秒
以上から、答えは24+6+9分20秒=39分20秒後になります。
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