A町から上流のB町まで往復します。帰りの川の速さが通常の1.4倍になっていたため、帰りにかかった時間は2時間15分で、いつもより9分早く着きました。
(1)
行きにかかった時間は何時間何分ですか。
(2)
もし帰りの川の流れが、時速0.9㎞遅くなっていたとしたら、帰りにかかる時間が、2時間40分になるそうです。A町からB町までの距離は何㎞ですか。
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(1)
まずは「いつもの帰り」と「この日の帰り」にかかった時間の比を求めてみます。
この日の帰りにかかった時間は2時間15分=135分、いつもの帰りにかかる時間は135+9=144分なので、「この日の帰り」と「いつもの帰り」にかかる時間の比は135:144になります。
時間の逆比は速さの比なので、「この日の帰り」と「いつもの帰り」にかかる速さの比は144:135と表せ、比の差は144-135=9になっています。
また、いつもの川の流れの速さを[1]とおくと、今日の川の流れの速さは[1.4]とおけるので、今日の川の流れはいつもよりも[1.4]-[1]=[0.4]だけ速いことが分かります。
つまり、さっき求めた速さの比の差である9は、川の流れの速さの[0.4]にあたるので、いつもの帰り(比の135)の速さを□とおくと、9:[0.4]=135:□という比ができます。
この比を解くと、[0.4]×135÷9=[6]となるので、いつもの川の流れの速さが[1]ならば、いつもの帰りの速さは[6]と表せることになります。
という説明がちょっとややこしいかもしれないので、図に表してみると次のような感じです。「黒→赤→青」の順に見ると分かりやすいと思います。
※ 画像はすべて、クリックすると拡大します。
いつもの帰りの速さと川の流れの速さが分かっていれば、次の図のようにいつもの行きの速さも比で表すことができます。
上の線分図は、流水算の大切な公式である
・上りの速さ=静水時の速さ-川の流れの速さ
・下りの速さ=静水時の速さ-川の流れの速さ
を利用してかいたものです。
下りの速さが[6]、川の流れの速さが[1]のとき、静水時(流れのないとき)の速さは[6]-[1]=[5]、そして上りの速さは[5]-[1]=[4]と表せます。
※ 上りと下りの速さの差は川の流れの速さ2つ分。
上りと下りの速さの比が上り:下り=[4]:[6]=2:3なので、上りと下りにかかった時間の比は上り:下り=3:2と表せます。
いつもの下りにかかる時間は144分なので、上りにかかる時間を□分とおくと、3:2=□分:144分という比がおけます。
この比を解くと3×144÷2=216分となるので、行きにかかった時間は216分=3時間36分になります。
(2)
もし川の流れの速さが時速0.9㎞遅くなっていた場合にかかる時間は2時間40分=160分、いつもの帰りにかかる時間は144分なので、「もしもの帰り」と「いつもの帰り」にかかる時間を比で表すと、もしもの帰り:いつもの帰り=160分:144分=10:9になります。
つまり、速さの比はもしもの帰り:いつもの帰り=9:10になる(時間の逆比は速さの比)ので、その比の差である10-9=1が、遅くなった川の流れの速さである時速0.9㎞にあたります。
いつもの帰りの速さは比の10なので、0.9×10=時速9㎞になります。
※ ここからは計算に分数が出てくるので、画像に変換します。
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