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04/30

Fri

2010

フェリス女学院2010【3】 ☆公倍数・公約数☆


図のように、2から100までの整数が書かれた99枚のカードが並べてあります。それぞれのカードの裏には、表と同じ整数が書かれています。
 
・1回目に、2の倍数が書かれたカードをすべて裏返しました。
・2回目に、3の倍数が書かれたカードをすべて裏返しました。
・3回目に、4の倍数が書かれたカードをすべて裏返しました。
 
・99回目に、100の倍数が書かれたカードをすべて裏返しました。
 
次の問いに答えなさい。
 
(1)
12、25、27、30、36が書かれたカードのうち、偶数回裏返されたカードに書かれた整数をすべて求めなさい。
 
(2)
99枚のカードのうち、最も多く裏返されたカードは、何回裏返されましたか。
 
(3)
奇数回裏返されたカードの表に書かれた整数の合計を求めなさい。
 
【補足】すべて求め方も含めて答える問題です。
 
 
※ 解説を見る場合は、下の「解説はこちらから」をクリック!



(1)
例えば「12」の約数は「1、2、3、4、6、12」の6個ですが、「1の倍数を裏返す」という作業はないので、実際には6-1=5回裏返されます
 
つまり、カードを偶数回裏返すためには、カードに書かれた数の約数が「1」もふくめて奇数個あればOKです。
 
多くの整数の場合、次の図の「12」のように約数が偶数個あるのですが、「25」や「36」などのように(同じ数)×(同じ数)の答えの場合、約数の個数が奇数個になります。

※ 画像はクリックすると拡大します。

feri301.png





したがって、偶数回裏返されるカードに書かれた数は2536の2つです。


(2)
結論から言うと、2から100までの中で約数の個数が最も多いのは「60」や「72」、「90」や「96」などの場合の12個です。
 
ただ、それを説明するには「約数の個数を求める方法」を知っている必要があるので、「そんなの知らないさー!」と思ったあなたは、まずコチラをサラッと流し読みしてください。
 

【100以下の整数を1種類の素数の積で表す場合】
 
1種類の素数しか使わずに、100以下の整数をなるべく長いかけ算の式で表すためには、素数の中で最も小さい「2」をたくさん使えばOKです。
 
「2」をたくさんかけ合わせてギリギリ100を超えない数を作るとき、次のように「2」を6回まで使うことができ、そのときの答えである「64」の約数は全部で6+1=7個あります。
 
2×2×2×2×2×2=64→「2」は6個までOK
 
 
【100以下の整数を2種類の素数の積で表す場合】
 
2種類の素数を使って100以下の整数を長いかけ算の式で表すためには、「2」や「3」などの小さい素数を使います。
 
「2」と「3」をたくさんかけ合わせてギリギリ100を超えない数を作るときは、次の3通りが考えられます。
 
① 3×2×2×2×2×2=96→「3」を1個使うなら、「2」は5個まで
② 3×3×2×2×2=72→「3」を2個使うなら、「2」は3個まで
③ 3×3×3×2=54→「3」を3個使うなら、「2」は1個だけ
 
このとき、①の場合の約数は全部で(1+1)×(5+1)=12個、②の場合の約数も全部で(2+1)×(3+1)=12個になります。
 
 
【100以下の整数を3種類の素数の積で表す場合】
 
3種類の素数を使って100以下の整数を長いかけ算の式で表すためには、「2」と「3」にくわえて「5」を使うことになります。
 
「2」と「3」と「5」をたくさんかけ合わせて100を超えない数を作るときは、次の2通りが考えられます。
 
① 5×3×2×2=60→「5」を1個、「3」を1個、「2」を2個
② 5×3×3×2=90→「5」を1個、「3」を2個、「2」を1個
 
①の場合、約数の個数は(1+1)×(1+1)×(2+1)=12個、そして②の場合も(1+1)×(2+1)×(1+1)=12個になります。
 
 
【100以下の整数を4種類の素数の積で表す場合】
 
それは無理です。だって、2×3×5×7=210ですから。
 
 
以上から、2から100までの整数の中で最も約数の個数が多い場合は12個であり、そのときにカードを裏返す回数は12-1=11回になります。
 
 
(3)
「奇数回裏返すカード→約数が偶数個→たくさんある」、「偶数回裏返すカード→約数が奇数個→(同じ数)×(同じ数)の答えだけ」なので、まずは2から100の中で(同じ数)×(同じ数)の答えになっているものの和を求め、それを2から100までの整数の和から引いて答えを求めることにします。
 
2から100の中で(同じ数)×(同じ数)の答えになっている数は、2×2=4、3×3=9、4×4=16、5×5=25、6×6=36、7×7=49、8×8=64、9×9=81、10×10=100の9個あります。
 
その9個の整数の和は4+9+16+25+36+49+64+81+100=384です。
 
また、2から100までのすべての整数の和は(2+100)×99÷2=5049なので、奇数回裏返されたカードに書かれた数の和(約数が偶数個の数の和)は、5049-384=4665になります。

 
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