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2011

筑波大学附属駒場2011【1】 ☆容積・水量の変化とグラフの読み取り☆

目盛りが付いた一辺40㎝の立方体の水そうがあります。次の図1のように、水そうには一辺30㎝の正方形の仕切りが底面に垂直に2枚付いていて、仕切りの内側には立方体の形をしたおもりがおいてあります。また、水そうの底面のうち、仕切りの内側にある部分は一辺30㎝の正方形です。仕切りどうし、また仕切りと水そうの底面や側面はぴったり張り合わされています。水そうの底面の仕切りで分けられた各部分に、装置A、Bが付いています。装置Aは給水か排水をそれぞれ一定の割合で行います。また、装置Bは排水を一定の割合で行います。
 
※ 画像はすべて、クリックすると拡大します。

tukuk101.png









水の入っていない状態から、装置Aだけを動かして給水し、水そうを水で満たしました。次の図2は給水し始めてからの時間と目盛りで調べた水面の高さの関係をグラフにしたものです。なお、水そうは水平においてあり、仕切りの厚さは考えません。このとき、次の問いに答えなさい。

tukuk102.png









(1)
毎秒何㎤の割合で給水しますか。
 
(2)
おもりの一辺の長さを求めなさい。
 
(3)
水そうが完全に水で満たされた状態で、同時に2つの装置A、Bを動かして、それぞれ一定の割合で排水し始めました。次の図3は、排水し始めてからの時間と、目盛りで調べた水面の高さの関係をグラフにしたものです。排水し始めてから160秒より後で、仕切りで分けられた2つの水面の高さが同じになるのは、排水し始めてから何秒後ですか。

tukuk103.png









※ 続きを見る場合は、下の「解説はこちらから」をクリック!


(1)
図2のグラフから、装置Aを使って給水すると、210秒後には次の図のアの部分(真上から見るとL字型)に深さ30㎝まで水が入ることが分かります。
 
※ 画像はすべて、クリックすると拡大します。

tukuk104.png









上の図の水そう全体の底面積は40×40=1600㎠、まだ水が入っていないイの部分の底面積は30×30=900㎠なので、アの部分の底面積は1600-900=700㎠です。
 
その部分に深さ30㎝まで水が入ったので、装置Aから210秒間給水すると、700×30=21000㎤の水が入ることが分かります。
 
したがって、装置Aからは1秒間に21000÷210=100㎤の水が入りました。
 
 
(2)
もし次の図のように、水そうからおもりを取り除いて給水すると、水そう全体を満たすのに必要な水の量は40×40×40=64000㎤になります。

tukuk105.png













しかし実際には、次の図のようにおもりが入っている分だけ水の量は少なくてOKなので、水そう全体を満たすのに必要な水の量は100×560=56000㎤ですみました。
 
※ 図2のグラフとさっきの問題の答えから、毎秒100㎤ずつ560秒間給水したときに満水となることが分かります。

tukuk106.png











つまり、上の図のおもりの体積は64000-56000=8000㎤であることが分かるので、おもりの一辺の長さを□㎝とおくと、□×□×□=8000㎤と表せます。
 
8000=20×20×20なので、おもりの一辺の長さは20㎝になります。
 
 
(3)
図3のグラフから、最初の160秒間で水そうの深さが40-30=10㎝減ったことが読み取れます。
 
次の図のように、水そうの深さ10㎝分の容積は40×40×10=16000㎤なので、装置AとBから1秒間に排出される水の量は、合わせて16000÷160=100㎤です。

tukuk107.png











また、図3のグラフから、580-160=420秒間で水そうのL字型の部分の水深が30㎝減ったことも読み取れます。
 
次の図のL字型の部分の底面積は700㎠なので、深さ30㎝分の水の量は700×30=21000㎤です。
 
その水はすべて装置Aから排出されるので、装置Aから1秒間に排出される水の量は21000÷420=50㎤になります。

tukuk108.png











2つの装置から1秒間に排出される水の量は合わせて100㎤、そして装置Aから1秒間に排出される水の量は50㎤なので、装置Bから1秒間に排出される水の量も、Aと同じく100-50=50㎤になります。
 
水面の高さが30㎝まで下がった後は、次の図のアの部分の水は装置Aから、イの部分の水は装置Bから排出されます。
 
装置AとBからはどちらも毎秒50㎤の水が排出されますが、最初のうちはアの底面積がイよりも狭いので、水深の減り方はアの方が早いです。
 
ただし、イの水面がおもりの上端まで到着すると、そこからはイの方がアよりも底面積が狭くなって水深の減り方が早くなるので、再びアとイの水面の高さがそろいます。

tukuk109.png











次の図のイの黄色い部分(おもりよりも上)にある水の容積は、30×30×10=9000㎤です。
 
装置Bからは毎秒50㎤ずつ排水されるので、9000㎤の水が排水されるのにかかる時間は9000÷50=180秒です。

tukuk110.png






装置AとBはどちらも毎秒50㎤ずつ排水するので、上の図で装置Aから180秒間に排水される量も9000㎤です。
 
ただし、アの底面積は700㎠なので、9000㎤排水されると水面が9000÷700=7分の90㎝下がります。
 
つまり、イの水面が10㎝下がる時間でアの水面は7分の90㎝下がるので、上の図のアとイの水面の高さの差は、7分の90-10=7分の20㎝になっています。
 
次の図のように、イの水面がおもりの上端まで到達すると、そこからはイの底面積が900-20×20=500㎠に減ります。
 
一方、アの底面積はさっきまでと変わらず700㎠のままなので、1秒間に50㎤ずつ排水されたときの水面は、
 
・ア→1秒間に50÷700=14分の1㎝ずつ下がる
・イ→1秒間に50÷500=10分の1㎝ずつ下がる
 
ことから、水面の高さの差は1秒間に10分の1-14分の1=35分の1㎝ずつ縮まっていきます。

tukuk111.png






上の図の時点で、アとイの水面の高さは7分の20㎝なので、その差が等しくなるまでにかかる時間は、7分の20÷35分の1=100秒です。
 
つまり、最初は水面の高さが40㎝だった状態から、
 
・水面の高さが30㎝になるまでにかかる時間→160秒
・アとイから9000㎤ずつ排水されるのにかかる時間→180秒
・7分の20㎝の差が等しくなるまでにかかる時間→100秒
 
となることが分かるので、答えは160+180+100=440秒後になります。
 
 
【感想というか泣き言】
 
この問題、解くだけなら短時間でサクッとできるけど、解説用の作図が鬼のように面倒で心が半分折れました(笑)


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