11/27
Sun
2011
(1)
寝坊してしまった紀子さんは、次の図のように予定よりも15分遅れて家を出発し、自転車に乗って遅れを取り戻そうとがんばりましたが、A駅に着いたのは予定(徒歩の場合)よりも11分遅くなりました。
※ 画像はすべて、クリックすると拡大します。
「15分遅れて出発したのに、到着時刻は予定の11分遅れだった」ことから、徒歩の代わりに自転車を利用すると、家からA駅まで進むのにかかる時間を15-11=4分短縮できることが分かります。
つまり次の図のように、もし紀子さんが予定通り9時ちょうどに家を出発し、自転車に乗ってA駅へ向かったら、徒歩で進んだ場合よりも4分早くA駅に到着します。
速さの公式だと、距離を求める式は「速さ×時間」であり、それは長方形の面積を求める公式の「たて×横」と同じなので、家からA駅まで進む様子は長方形で表すことができます。
紀子さんが自転車で家からA駅まで進むのにかかる時間を□分とおくと、歩いて進んだ場合はそれよりも4分多くかかるので「□分+4分」と表せます。
また、紀子さんが自転車で進むときの速さは分速150m、歩いて進むときの速さは分速90mなので、長方形の縦じくを速さ、横じくを時間として、家からA駅まで「自転車で進んだ場合」と「歩いて進んだ場合」を図に表すと次のようになります。
※ どちらの長方形も家からA駅まで進んだことに変わりはないので、面積は同じ。
上の2つの長方形を重ねてみると、次のような面積図が完成します。
この図の「ア+イ」は自転車で進んだ場合、「イ+ウ」は歩いて進んだ場合の家からA駅までの距離を表しており、「ア+イ」と「イ+ウ」は等しいので、アとウの面積は同じであることが分かります。
上の図のアの長方形は、縦じくの長さが150-90=分速60mで、面積(というか距離)はウと同じく90×4=360mなので、アの横じくの長さ(図の□分)は360÷60=6分間です。
つまり、家からA駅まで自転車で進むと6分かかることが分かったので、家からA駅までの距離は150×6=900mになります。
【補足】
今回は面積図を利用しましたが、個人的には「速さの逆比は時間の比」であることを利用して、
自転車と徒歩の速さの比は、分速150m:分速90m=5:3
↓
つまり、家からA駅まで進むのにかかる時間の比は、自転車:徒歩=3:5
↓
時間の比の差である5-3=2が、自転車と徒歩で進むときの時間差である4分にあたる
↓
時間の比の1は4÷2=2分
↓
自転車で家からA駅まで進むのにかかる時間(比の3)は2×3=6分
↓
したがって、家からA駅までの距離は150×6=900m
のように求めるのが好きです。
ただ、そうやって比だけで解く方法は特に女の子受けが悪いので(笑)、今回は面積図を利用した解き方にしてみました。
(2)
最初の予定だと、紀子さんは9時ちょうどに家を出発して、900m先にあるA駅まで歩いて進み、A駅で1分間待って普通列車に乗り、10時ちょうどにB駅へ到着します。
その場合、紀子さんが家からA駅まで歩いて進むのにかかる時間は900÷90=10分間なので、普通列車がA駅を出発したのは9時+10分+1分=9時11分、そして普通列車がA駅からB駅まで進むのにかかった時間は、10時-9時11分=49分になります。
普通列車の速さは比の5なので、A駅からB駅までの距離は5×49=245と表せます。
また、特急列車の速さは比の7なので、特急列車がA駅からB駅まで進むのにかかる時間は245÷7=35分になります。
これまでに分かったことをもとにして、寝坊した紀子さんが9時15分に家を出発して、10時ちょうどにB駅へ到着した様子を図に表すと次のようになります。
9時15分から10時までの10時-9時15分=45分間のうち、家から駅まで進むのにかかった時間は6分、そして特急列車がA駅からB駅まで進むのにかかった時間は35分です。
したがって、特急列車がA駅を出発したのは、紀子さんがA駅に到着してから45-(6+35)=4分後になります。
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