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2011

駒場東邦2011【2】の(1) ☆平面図形・正方形を折り曲げて三角すいを作る☆


ある正方形ABCDがあり、辺BC、CDの真ん中の点をそれぞれM、Nとします。AとM、AとN、MとNを結んだ直線で正方形を折ると四面体を作ることができます。そのとき、四面体の体積は3087㎤でした。
 
(1)
四面体を作ったとき、点Bと重なる点をすべて答えなさい。
 
(2)
この正方形の1辺の長さを求めなさい。
 
(3)
四面体を作ったとき、三角形AMNを底面としたときの、四面体の高さを求めなさい。
 
 
※ 続きを見る場合は、下の「解説はこちらから」をクリック!





(1)
まずは問題文の指示通り、正方形ABCDの辺BC、CDの真ん中の点をそれぞれM、Nとして、AとM、AとN、MとNをそれぞれ直線で結んでみると次の図のようになります。
 
※ 画像はすべて、クリックすると拡大します。


komat2-101.png













上の図の直角二等辺三角形CNMを立体の底面とすると、残り3つの三角形は立体の側面になります。
 
また、上の図を組み立てると点Aが立体の頂点になり、点BとDはどちらも点Cと重なって、次の図のような三角すいが完成します。


komat2-102.png













したがって、展開図を組み立てて三角すい(四面体)が完成したときに点Bと重なるのは、点CとDの2つになります。
 
 
(2)
次の図のように、正方形ABCDの1辺の半分にあたる長さを□㎝とおくと、辺ABの長さ(三角すいの高さ)は「2×□㎝」と表せます。
 
また、三角すいの体積は「底面積×高さ÷3」を計算すれば求められるので、この展開図を組み立ててできる三角すいの体積を求める式は「□×□÷2×2×□÷3=3087㎤」と表せます。
 
※ 「□×□÷2」が三角すいの底面積、「2×□」が三角すいの高さにあたる。


komat2-103.png










「□×□÷2×2×□÷3=3087㎤」の左辺は、次の図のように「□×□×□」「÷2×2÷3」という2つのグループに分類できます。

komat2-104.png






上の図のうち、「÷2×2÷3」は「÷2」と「×2」が打ち消し合って「÷3」だけが残るので、結局は「□×□×□÷3=3087㎤」と表せることが分かります。
 
つまり、「□×□×□」の答えは3087×3=9261なので、あとは「3回かけ合わせたら9261になる数」を求めれば、正方形の長さの半分が分かります。
 
「えー、そんなの簡単に見つかるわけないじゃん!」とか思うかもしれませんが、適当な考え方でも意外とすぐに見つかります。
 
とりあえず、□にあてはまる数が何ケタなのかを調べてみると、10×10×10=1000だと9261よりも小さい、そして100×100×100=1000000だと9261よりも大きすぎなので、□には2ケタの数があてはまります。
 
また、同じ数を3回かけ合わせたときに、答えの一の位が「1」となるのは「1×1×1=1」しかないので、□にあてはまる数の一の位は「1」であることも分かります。
 
あとは十の位にあてはまる数を見つければ作業完了なので適当に探してみると、
 
・10×10×10=1000→9261よりも小さすぎ
・20×20×20=8000→9261よりもちょっと小さい
・30×30×30=27000→9261を超えたのでアウト
 
となることから、「まぁたぶん21でいけるんじゃない?」と思いつつ実際に確かめてみると、21×21×21=9261なのでバッチリです。
 
つまり、正方形の1辺の半分の長さは21㎝であることが分かったので、正方形の1辺の長さは21×2=42㎝になります。
 
 
(3)
さっきの問題で正方形の1辺と半分の長さが分かったので、まずは三角形AMNの面積を求めて・・・という流れでももちろんOKなのですが、それだと数が大きくてちょっと計算が大変なので、もう少しスムーズに解いてみます。
 
次の図のように、正方形ABCDの1辺の長さの半分を比の1とおくと、1辺の長さは比の2と表せます。
 
それらの比を使って、正方形や内部にある三角形の面積をそれぞれ求めてみると、
 
・正方形ABCD→2×2=4
・三角形ABM→2×1÷2=1
・三角形ADM→2×1÷2=1
・三角形CNM→1×1÷2=0.5
 
となるので、三角形AMMの面積は比の4-(1+1+0.5)=1.5と表せます。


komat2-105.png












上の図の三角形CNMとAMNの面積比は0.5:1.5=1:3です。
 
また、三角形CNMとAMNのどちらを底面にして組み立てようが、三角すいの体積が3087㎤であることに変わりはないので、「三角形CNMを底面としたときの三角すい」と「三角形AMNを底面としたときの三角すい」の高さの比は、底面積の比の逆比である3:1になっているはずです。
 
「三角形CNMを底面としたときの三角すい」の高さは42㎝(正方形の辺AB)であることがすでに分かっているので、「三角形AMNを底面としたときの三角すい」を□㎝とおくと、3:1=42㎝:□㎝という比例式が作れます。
 
したがって、「三角形AMNを底面としたときの三角すい」の高さは、1×42÷3=14㎝になります。
 
【補足】
 
この解き方がいまいちピンと来ない場合は、素直に三角形AMNの面積である661.5㎠を求めて、「661.5×□÷3=3087㎤」を逆算すればちゃんと14㎝になります。
 
ただ、「同じ形をした立体の底面積が1:3なら、高さは3:1だよね」という解き方はよく使われるし計算が楽で便利な場合が多いので、身につけても損はない技術だと思います。







 
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